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[PPS07-P03] 巨大衝突現象に伴う大気流出現象とその後の惑星大気進化への影響
キーワード:惑星科学、熱進化、惑星大気
系外惑星の中には地球質量の数倍から数十倍程度ある一方で,惑星半径が地球半径よりも大きな天体も多く確認されている.これら惑星半径が大きな天体は惑星大気を多く持っている天体であることを示唆し,その大気量は惑星質量の1%から30%程度と多様性に富んでいることがわかっている.このような惑星大気量の多様性は原始惑星系円盤内における形成過程での大気獲得量の違いによるものだけでなく,円盤が消失したあとの形成後期過程における衝突合体や惑星の進化プロセスにも影響を受けている.惑星形成過程の後期段階において,惑星の衝突合体は必ず発生する現象である.このとき,天体が原始惑星系円盤由来の大気を持っていた場合,天体衝突に伴いその原始大気を失うことが予想される.本講演では大気を持った惑星に対する衝突計算に伴う水素大気損失量を定量的に評価するために,天体衝突現象のSmoothed Particle Hydrodynamics法による数値流体計算を行った.また,衝突後に残った天体の構造を調べ,その後と惑星大気が長期進化を経てどのような大気量の変化をするかについても検討を行い,衝突直後から現在までに惑星大気がどのような進化をたどる可能性があるかを議論する.