日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-PS 惑星科学

[P-PS07] 惑星科学

2022年6月1日(水) 11:00 〜 13:00 オンラインポスターZoom会場 (2) (Ch.02)

コンビーナ:菊地 紘(宇宙航空研究開発機構)、コンビーナ:金丸 仁明(宇宙航空研究開発機構)、座長:菊地 紘(宇宙航空研究開発機構)、金丸 仁明(宇宙航空研究開発機構)

11:00 〜 13:00

[PPS07-P08] 子午面物質循環モデルを用いた金星大気大循環の推定

*桑山 慎也1はしもと じょーじ1 (1.岡山大学大学院自然科学研究科)

キーワード:金星、大気大循環、物質循環

金星大気には,高度45-65kmに硫酸液滴の厚い雲があるため雲頂より下の大気の流れを外から観測できない.そのため,金星大気中で熱や運動量がどのように輸送されているのかわからず,金星大気の力学を考える上で大きな問題となっている.雲より下の大気を観測する手段は非常に限られていたが,近年,近赤外線を用いたリモートセンシングによって,雲頂より下の大気成分を観測することができるようになった.化学反応や相変化があると物質の分布は非一様になり,大気の運動は物質を輸送して分布を変える.したがって,観測された物質分布から大気の運動を推定することができる.本研究は,大気の運動と液滴の沈降による輸送,化学過程,雲モデルを取り入れた金星子午面物質循環モデルを構築し,子午面循環の強度や構造の違いがCO, H2O, H2SO4などの子午面分布とどのような関係にあるのかを調べた.観測された物質の子午面分布と比較することで,これまで子午面循環の強度と構造を定量的に推定した.