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[STT40-P02] 1観測点マッチドフィルタ法を利用した2004年新潟県中越地震発生直後の余震の検出
キーワード:新潟中越地震、余震
大地震発生直後の余震の検出は、震源域推定やその後の余震活動予測に重要な役割を果たす。2004年新潟県中越地震(M6.8)では、余震発生数が同規模の内陸地震と比べて多く、余震活動も20日程度と長く継続したことが知られている。しかし、この地震の発生直後では、定常観測点に停電等による欠測や余震の波形の重なりのため検出率が低く、発生直後1日程度の余震活動には不明な点がまだ残っている(e.g. Enescu et al., 2007; Morikawa et al., 2021)。そこで、Kurihara et al. (2021)で低周波地震を検出するために開発した、相互情報量と相関係数の積を指標とし1観測点のみを利用したマッチドフィルタ法を用いて、2004年新潟県中越地震(M6.8)発生直後の余震活動の検出を試みた。
解析期間は本震発生日(2004年10月23日)1日間とし、観測点は停電の影響がない防災科学技術研究所Hi-netのN.TDMH(福島県・只見)観測点を選択した。マッチドフィルタ法のテンプレートとして、2004年1年間に発生した地震9884個を利用した。使用したバンドパスフィルタの周波数帯域を4–12Hz, タイムウインドウの長さは3秒とした。その結果、1日に約2400個の地震を検出することに成功した。本震発生から数時間程度は余震の発生数が多く、またマグニチュードも大きい余震が多いことから、検出された地震のマグニチュードの下限が徐々に低下していく傾向がある。この傾向があるため、本震発生から約6時間、検出数は300個/1時間程度で定常的な数となっている。しかし、マグニチュードの下限を設けて余震を選択することで、余震の数が徐々に減少する大森法則が確認できた。
解析期間は本震発生日(2004年10月23日)1日間とし、観測点は停電の影響がない防災科学技術研究所Hi-netのN.TDMH(福島県・只見)観測点を選択した。マッチドフィルタ法のテンプレートとして、2004年1年間に発生した地震9884個を利用した。使用したバンドパスフィルタの周波数帯域を4–12Hz, タイムウインドウの長さは3秒とした。その結果、1日に約2400個の地震を検出することに成功した。本震発生から数時間程度は余震の発生数が多く、またマグニチュードも大きい余震が多いことから、検出された地震のマグニチュードの下限が徐々に低下していく傾向がある。この傾向があるため、本震発生から約6時間、検出数は300個/1時間程度で定常的な数となっている。しかし、マグニチュードの下限を設けて余震を選択することで、余震の数が徐々に減少する大森法則が確認できた。