日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-VC 火山学

[S-VC30] 火山防災の基礎と応用

2022年5月29日(日) 11:00 〜 13:00 オンラインポスターZoom会場 (16) (Ch.16)

コンビーナ:宝田 晋治(産業技術総合研究所活断層・火山研究部門)、コンビーナ:石峯 康浩(山梨県富士山科学研究所)、千葉 達朗(アジア航測株式会社)、コンビーナ:宮城 洋介(国立研究開発法人 防災科学技術研究所)、座長:宝田 晋治(産業技術総合研究所活断層・火山研究部門)、石峯 康浩(山梨県富士山科学研究所)、千葉 達朗(アジア航測株式会社)、宮城 洋介(国立研究開発法人 防災科学技術研究所)

11:00 〜 13:00

[SVC30-P08] 地域特性を考慮した小中学校における防災教育支援システムの開発と災害対応計画の作成

*久保 智弘1吉本 充宏1本多 亮1石峯 康浩1宮城 洋介2 (1.山梨県富士山科学研究所、2.防災科学技術研究所)

キーワード:防災教育、火山防災、学校防災対策

現在著者らは富士河口湖町立教育センターと連携して、防災教育と学校防災対策に関する研究を行っている。防災教育については、学校が立地する自然災害に関する内容に加えて、富士山の麓であることから、特に火山防災を対象にした防災教育の検討を行っている。本研究では、小中学校の教員が火山防災教育を行うために、2021年度から防災教育の授業案作成とその授業を支援するための防災教育支援システムの開発を行っている(久保2020)。
火山については小学6年生の理科で学ぶが、火山災害は、火山噴火により引き起こされる災害要因が多岐にわたることと、それぞれ災害要因によって対応が異なるため、現象を理解する必要がある。しかし、小中学校においてはその現象を詳しく学ぶことが難しいため、実験などを通して感覚的に学ぶことを取り入れることで子供たちの関心を引くとともに学びにつなぐことができる。そこで、本研究では、前年度小学校教員が作成した実験を取り入れた授業案を基に小学校教員と研究者がチームティーチングで行う授業案を作成した。その授業案を基に富士河口湖町及び鳴沢村の小中学校教員による授業研究として実施し、作成した授業案について検討を行った。また、岡田・矢守(2019)によると小中学校の教員が防災授業を行うことに負担感を感じていることが分かっているが、本研究でも同様の調査を行い、防災授業を行う上での課題を把握し、支援システムの改善を行った。
さらに学校防災対策として、富士山噴火の警戒レベルに応じた学校防災対策も作成した。本報告ではこの火山災害を対象とした災害対策についても述べる。