11:00 〜 13:00
[U09-P09] 2022年トンガ火山噴火に伴う気象津波の1次元浅水波モデルによる考察
2022年1月15日,日本から約8,000km離れたフンガトンガ火山が爆発的に噴火した。この噴火の後,日本において津波のような海面変動が観測されたが,それはトンガから日本に伝播する海洋長波から予測されるよりも数時間早かった。この海面変動は,噴火によって生じた大気圧変動によって強制された気象津波であると考えることができる。実際に,日本において海面変動の30分ほど前に大気圧変動が観測されている。しかしながら,この気象津波のメカニズムはまだ完全には解明されたわけではない。
本研究は,1次元浅水波モデルを用いて,この気象津波の本質を可能な限り簡潔に理解することを試みる。観測された海面変動の時刻や振幅は,モデル実験において大気圧変動で強制した海面変動と整合的であった。また,水深を変えた複数の実験を行うことで,深い海盆におけるプラウドマン共鳴と大陸斜面における浅瀬効果とが波の増幅には重要であり,一方で海溝のような極端に深いが幅の狭い地形はあまり重要でないことが明らかとなった。
本研究は,1次元浅水波モデルを用いて,この気象津波の本質を可能な限り簡潔に理解することを試みる。観測された海面変動の時刻や振幅は,モデル実験において大気圧変動で強制した海面変動と整合的であった。また,水深を変えた複数の実験を行うことで,深い海盆におけるプラウドマン共鳴と大陸斜面における浅瀬効果とが波の増幅には重要であり,一方で海溝のような極端に深いが幅の狭い地形はあまり重要でないことが明らかとなった。