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[U09-P28] 重力計・地震計で観測されたフンガトンガ火山噴火で生じた共鳴振動:大気固体地球結合振動および大気ラム波通過後のセイシュの増幅
フンガトンガ噴火時の日本の重力計・地震計データのスペクトログラムから、普通の地震や津波とは異なる特徴が見出された。1つは周波数3.7 mHzの振動モードが大振幅で励起されていることで、この信号は、過去の他の火山噴火でも観測されたことがある大気・固体地球結合振動として知られており、国内のほとんどの広帯域地震計・超伝導重力計で記録されている。もう1つは海洋島や沿岸域の観測点で見られる海水の荷重効果であるが、今回のイベントでは津波が到達する前の大気ラム波通過直後からセイシュが発生(増幅)している様子が、地震計の水平動データではっきりと見て取れる。津波が直接届いていない日本海側で、ラム波によって励起されたセイシュと考えられる振動が数日間以上継続して見えている観測点もあった。