日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-AS 大気科学・気象学・大気環境

[A-AS08] 高性能計算で拓く気象・気候・環境科学

2023年5月21日(日) 13:45 〜 15:00 304 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:八代 尚(国立研究開発法人国立環境研究所)、宮川 知己(東京大学 大気海洋研究所)、小玉 知央(国立研究開発法人海洋研究開発機構)、大塚 成徳(国立研究開発法人理化学研究所計算科学研究センター)、座長:八代 尚(国立研究開発法人国立環境研究所)


13:45 〜 14:00

[AAS08-01] 「計算・データ・学習」融合が切り拓く革新的スーパーコンピューティング

★招待講演

*中島 研吾1 (1.東京大学情報基盤センター)

キーワード:スーパーコンピューティング、データ科学、機械学習/AI

スーパーコンピューティングは従来の計算科学シミュレーション中心から,データ科学,機械学習との融合へと移行しつつある。東京大学情報基盤センターでは,2015年から「計算・データ・学習(S+D+L)」融合による新しいスーパーコンピューティングに向けたBDEC計画(Big Data & Extreme Computing)に取り組んできた。2021年5月には,BDEC計画の第一号機であるWisteria/BDEC-01が運用を開始した。Wisteria/BDEC-01は総ピーク性能33+PF,A64FX 7,680ノードから構成されるシミュレーションノード群(Odyssey)とNVIDIA A100 GPUを360基搭載するデータ・学習ノード群(Aquarius)から構成され,Aquariusの一部のノードは外部に直接接続し,観測データ等のリアルタイムの取得も可能となっている。また,2019年度から,科研費基盤研究(S)の補助により,「計算・データ・学習」融合を実現する革新的基盤ソフトウェア「h3-Open-BDEC」を開発し,Wisteria/BDEC-01上での「計算・データ・学習」が実現しつつある。本講演では,これらの活動について紹介するとともに,2024年度に運用開始を目指して,筑波大学と共同で最先端共同HPC基盤施設(JCAHPC)において導入を進めている「OFP-II」についても紹介し,10年後のスーパーコンピューティングに向けた展望を語る。