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[ACC25-P02] 熱赤外画像を用いた氷河表面温度の時系列変化パターン分類によるデブリ層厚推定
キーワード:熱赤外画像、時系列変化、氷河、デブリ
表面をデブリ層に被覆されているデブリ氷河において、そのデブリ層厚は氷河の融解量にお大きく影響を及ぼすことはよく知られている。層厚が薄い場合はアルベド低下による熱吸収量の増加により融解を加速し、層厚が厚くなるとその効果よりもデブリによる断熱効果の影響が大きくなるため融解を抑制する。そのような関係性から、デブリ氷河における融解量を見積もるためにはデブリ層厚の分布データの存在が重要となる。
従来の現地計測におけるデブリ層計測を空間的に補うものとして、リモートセンシングデータによるデブリ層推定の手法としては熱抵抗値という概念が提案されている。しかしながらリモートセンシングデータにより求められた熱抵抗値によるデブリ層厚推定では、短時間での変化が大きくないはずのデブリ層厚が撮影シーンによりばらつく場合があり、表面状態による熱変動特性に関する詳細な理解が必要と考えられている。
本研究では従来行われていたスナップショットとしての氷河表面温度ではなく、その時系列変化パターンに着目し、その変化パターンの特徴を分類することでデブリ層厚推定を行うことを目的とする。
解析対象としてはネパールクンブ流域、およびインド Chandra流域とした。Landsat 8 level 2プロダクト(表面温度)より氷河を含む対象領域全域のグリッドごとの地表面温度の時系列変化パターンを教師なし分類(KMeans法)により分類を行った。クラスター数は40と設定し分類を行った結果。デブリ氷河とその周辺の非氷河域の境界、そしてデブリ氷河下流域から上流域にかけての区分がクラスター分類により再現できていることが確認することができた。より詳細な解析として、現地でのデブリ層厚データのあるChandra流域での個別の氷河においてデブリ被覆域のみを対象とした教師なし分類により、よりデブリ層厚を細かく区分を行い、実測値との比較を行う予定である。
従来の現地計測におけるデブリ層計測を空間的に補うものとして、リモートセンシングデータによるデブリ層推定の手法としては熱抵抗値という概念が提案されている。しかしながらリモートセンシングデータにより求められた熱抵抗値によるデブリ層厚推定では、短時間での変化が大きくないはずのデブリ層厚が撮影シーンによりばらつく場合があり、表面状態による熱変動特性に関する詳細な理解が必要と考えられている。
本研究では従来行われていたスナップショットとしての氷河表面温度ではなく、その時系列変化パターンに着目し、その変化パターンの特徴を分類することでデブリ層厚推定を行うことを目的とする。
解析対象としてはネパールクンブ流域、およびインド Chandra流域とした。Landsat 8 level 2プロダクト(表面温度)より氷河を含む対象領域全域のグリッドごとの地表面温度の時系列変化パターンを教師なし分類(KMeans法)により分類を行った。クラスター数は40と設定し分類を行った結果。デブリ氷河とその周辺の非氷河域の境界、そしてデブリ氷河下流域から上流域にかけての区分がクラスター分類により再現できていることが確認することができた。より詳細な解析として、現地でのデブリ層厚データのあるChandra流域での個別の氷河においてデブリ被覆域のみを対象とした教師なし分類により、よりデブリ層厚を細かく区分を行い、実測値との比較を行う予定である。