日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[E] オンラインポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG30] 中緯度大気海洋相互作用

2023年5月22日(月) 13:45 〜 15:15 オンラインポスターZoom会場 (2) (オンラインポスター)

コンビーナ:関澤 偲温(東京大学先端科学技術研究センター)、桂 将太(東京大学大気海洋研究所)、安藤 雄太(九州大学)、木戸 晶一郎(海洋開発研究機構 付加価値創生部門 アプリケーションラボ)


現地ポスター発表開催日時 (2023/5/21 17:15-18:45)

13:45 〜 15:15

[ACG30-P03] 対馬暖流と日本海沿岸の降雪量

*横松 和1木田 新一郎2 (1.九州大学大学院総合理工学府、2.九州大学応用力学研究所)

キーワード:対馬暖流、日本海、降雪

日本の冬を特徴づける現象として日本海沿岸を中心とした降雪があげられる。これは東シナ海から日本海へ流入する対馬暖流と、北西の大陸から吹く冬の季節風がもたらす現象だと考えられている。では年々大きく変化する降雪量の変動は、対馬暖流とどのように関係性があるのだろうか。Hirose and Fukudome(2006)は1997年から2005年までの間、対馬暖流の秋の流量と日本海沿岸の冬の降雪量には強い相関があることを示している。そこで本研究では、2006年から2017年までの期間にも、同様の関係性が維持されているのかを検証した。日本海沿岸の降雪量には解析雨量、対馬暖流の流量には対馬海峡を横断するフェリーによる観測値を用いて解析を行った。すると、近年は対馬暖流の秋の流量と日本海沿岸の冬の降雪量には明確な相関がなく、特に東北地方において、相関が弱いことが明らかになった。対馬暖流と日本海沿岸の降雪量の関係性には複数のレジームが存在する可能性があり、今後は対馬海峡から降雪に至るまでの大気と海洋間のプロセスをさらに詳細に解析を進める計画である。