11:30 〜 11:45
[AOS13-09] 大型の魚類耳石に対する真空下での段階的酸溶解法の開発
キーワード:耳石、魚類の回遊、回遊履歴、段階的酸溶解法
魚類の耳石は炭酸カルシウムを主体とする結晶であり、生息環境の変化を追う指標として分析の対象とされている。これは、耳石はひとたび結晶化すると新陳代謝を受けないことにより、微量元素比率・同位体比率に代表される形成時の環境を保持し続けるためである。これにより、耳石には内部の方が古くなるような層状構造が形成されている。
耳石を層状に解析する方法として、段階的酸溶解法が知られている。これは耳石をリン酸中で溶解せさることで発生する二酸化炭素を段階的に捕集する方法である。リン酸中で耳石は外側の部分から溶解していくため、新しい部分から古い部分へと順々に二酸化炭素を回収することが可能である。この方法は簡便に多くのサンプルを処理できるという特徴があり、Ando et al (in prep.)等で既に採用されている。
しかしながら、既存の二又管のサイズや耳石が溶解するスピード等の制約から、今まで段階的酸溶解法の適用対象となったのは比較的サイズが小さい耳石が中心であった。今回、私は2cmを超える耳石に対し段階的酸溶解法を適用し、このような条件下においてもても迅速かつ簡便に処理が行えることを確認したので、これを報告する。
耳石を層状に解析する方法として、段階的酸溶解法が知られている。これは耳石をリン酸中で溶解せさることで発生する二酸化炭素を段階的に捕集する方法である。リン酸中で耳石は外側の部分から溶解していくため、新しい部分から古い部分へと順々に二酸化炭素を回収することが可能である。この方法は簡便に多くのサンプルを処理できるという特徴があり、Ando et al (in prep.)等で既に採用されている。
しかしながら、既存の二又管のサイズや耳石が溶解するスピード等の制約から、今まで段階的酸溶解法の適用対象となったのは比較的サイズが小さい耳石が中心であった。今回、私は2cmを超える耳石に対し段階的酸溶解法を適用し、このような条件下においてもても迅速かつ簡便に処理が行えることを確認したので、これを報告する。