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[G03-P07] こども向け学習図鑑の制作と授業での活用の可能性(小学館の図鑑NEO「岩石・鉱物・化石」新版を例として)
キーワード:図鑑、地学教育、岩石、鉱物、化石
小学館の図鑑NEO「岩石・鉱物・化石」は2012年6月に初版を刊行し、2022年6月にDVDつきの新版を発行した。本来のターゲットは小学校高学年であるが、幼児から大人まで、幅広い読者層を得ており、コロナ禍による巣ごもり需要も影響したのか、2020年頃から売上が急激に伸びており、初版で累計26万5千部、新版で18万部を印刷している。同社の生物系、宇宙系の図鑑をも超えるスピードで、地学の図鑑に潜在的な需要があったことを示している。筆者はこの図鑑の最初の企画時から制作に関わってきたことから、その項目や取り上げる内容について紹介し、この種の「岩石・鉱物・化石」の図鑑が、時代による要請に応じてどのような変遷をたどっているか紹介したい。また、諸外国にはあまりない、こども向け学習図鑑という形式の本の可能性について、学校教育での利用を含め、検討してみたい。