13:45 〜 15:15
[HCG25-P07] ネパール・カトマンズ盆地における伝統的な小規模水源
キーワード:ネパール、カトマンズ盆地、水源
後発開発途上国であるネパールの首都カトマンズはネパール中央部に位置し、2000m以上の非火山性の山々に囲まれた標高1400mの盆地都市である。都市と地方の経済格差からカトマンズへの急激な人口流入が続き、現在では、664Km2のカトマンズ盆地に300万人ほどが居住しているとされている。水道による水供給は需要の半分かそれ以下であり、不足分は、タンクローリーの給水、宅配ボトル水などの市場や、市街地から山間部まで広く分布する伝統的な公共水場(Stone spout)やコミュニティーの浅井戸など様々な水原を活用している。一方これら伝統的な水源は近年の都市化に伴う水質汚染を受け、世界保健機構(WHO)が定める飲料水基準を満たすことができない他、都市域における地下水の過剰揚水による地下水位の低下に伴い、乾季に枯渇する水源が多数みられ、人口集中による伝統的な水場の損失と捉えることができる。
一方で、中山間地には水量、水質が共に安定した公共水場が多く見られ、今もなお豊かな水源を活用した暮らしを見ることができる。これら都市と中山間地における地下水の水文学的な知見とその地域の人々について考察を行った結果を発表する。
本発表はクリタ水・環境科学振興財団ネットワーク構築助成(No.21T009-1)の支援により実施している。
一方で、中山間地には水量、水質が共に安定した公共水場が多く見られ、今もなお豊かな水源を活用した暮らしを見ることができる。これら都市と中山間地における地下水の水文学的な知見とその地域の人々について考察を行った結果を発表する。
本発表はクリタ水・環境科学振興財団ネットワーク構築助成(No.21T009-1)の支援により実施している。