16:00 〜 16:15
[HTT16-03] 脳波測定を用いた都市空間に対する先入観の分析方法
キーワード:脳波、先入観、都市空間
新型コロナウイルスの流行によって私たちの生活背景は大きく変化した。仕事や学校、イベント行事のほとんどは外出の自粛を余儀なくされたことで、結果的にリモート化が浸透し、テレワークやオンライン授業の概念や技術がすぐさま社会に普及した。パンデミック初期と比較して、ワクチン接種率の増加の影響もあり、新型コロナウイルスの脅威も薄れつつある2023年現在では、そのリモート化の利点を従来の取り組みと併用する取り組みが増加している。そしてそれらは仕事や学校にとどまらず、音楽イベントやスポーツ観戦などの日々の娯楽にも導入されている。我々はそのリモート化の概念に着目した。多種多様な空間の映像や音環境をリモーsト化の技術を駆使して体験することで、人々の快適な環境を場所や時間にとらわれることなく再現できるのではないかと考えた。我々は以前、空間の要素の一つである音環境に着目し、録音された音環境を聴いた際の快適性を計るために脳波のα波の現れ方の違いを分析する実験をおこなった。その結果、被験者の個人差による影響が、脳波の現れ方に色濃く表れた。これは音を聴く前に被験者が持っている、対象となる音環境に対するイメージの違い、つまりは先入観に大きく影響されたことが原因であると考えられる。
本研究では、事前に録画された多種多様な空間を見たときの先入観の違いを、人間の心理的反応と生理的反応の観点から検討する実験をおこなった。実験には簡易脳波測定器(EMOTIV EPOC X)と専用ソフトのEMOTIVPROを利用した。空間の快適性を調査するうえで、人間の脳波は生理的反応のなかでも取り扱いやすい事象である。そのため脳波と快適性に着目した研究は以前から様々な方法で行われてきた。しかし、脳波に関連する文献のなかでも、先入観による影響に着目したものはいまだに少ない。そのため、本研究では我々の専門分野でもある都市空間を先入観の対象に絞った脳波測定実験をおこなった。その分析結果から、脳波測定と都市空間に対する人々の持っている先入観の関係性をあきらかにした。
本研究では、事前に録画された多種多様な空間を見たときの先入観の違いを、人間の心理的反応と生理的反応の観点から検討する実験をおこなった。実験には簡易脳波測定器(EMOTIV EPOC X)と専用ソフトのEMOTIVPROを利用した。空間の快適性を調査するうえで、人間の脳波は生理的反応のなかでも取り扱いやすい事象である。そのため脳波と快適性に着目した研究は以前から様々な方法で行われてきた。しかし、脳波に関連する文献のなかでも、先入観による影響に着目したものはいまだに少ない。そのため、本研究では我々の専門分野でもある都市空間を先入観の対象に絞った脳波測定実験をおこなった。その分析結果から、脳波測定と都市空間に対する人々の持っている先入観の関係性をあきらかにした。