日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[J] オンラインポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-TT 計測技術・研究手法

[H-TT17] 環境リモートセンシング

2023年5月25日(木) 10:45 〜 12:15 オンラインポスターZoom会場 (13) (オンラインポスター)

コンビーナ:齋藤 尚子(千葉大学環境リモートセンシング研究センター)、入江 仁士(千葉大学環境リモートセンシング研究センター)、島崎 彦人(独立行政法人国立高等専門学校機構 木更津工業高等専門学校)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/24 17:15-18:45)

10:45 〜 12:15

[HTT17-P02] PlanetScope衛星データと深層学習を用いたアジア山岳地域における氷河湖の検出特性

*山田 奈穂1奈良間 千之2飯田 佑輔3 (1.新潟大学大学院自然科学研究科、2.新潟大学理学部、3.新潟大学工学部)

キーワード:氷河湖決壊洪水、深層学習、リモートセンシング

現在、氷河湖は世界中で広くリモートセンシングによって確認されており,氷河湖の自動マッピングのための手法も開発されている。しかし、対象地域とする天山山脈では小規模氷河湖が数多く分布し,かつ複雑な山岳地域に氷河湖が分布することから,NDWIなどの手法で水域・氷河湖を自動的に検出することは困難である。 このように天山山脈では、氷河湖を正確に検出する手法は未だ確立されておらず、同地域において小規模氷河湖を自動で正確にマッピングすることが重要である。
そこで本研究では、PlanetScope光学衛星画像と深層学習を用いて、天山山脈の小規模氷河湖を自動的に検出する方法を開発した。さらに,氷河湖面積や形成環境ごとの検出特性の違いについて明らかにした.
確立した手法では,およそ80%の精度で氷河湖の有無を判別した.また,0.01㎢以下の小規模な氷河湖を検出するのに十分な精度を得ることができた.
以上のことから、深層学習を用いることで氷河湖の中でも特に小規模な氷河湖の正確な識別に適していることが示された.