日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI31] 情報地球惑星科学と大量データ処理

2023年5月26日(金) 13:45 〜 15:15 展示場特設会場 (2) (幕張メッセ国際展示場)

コンビーナ:村田 健史(情報通信研究機構)、野々垣 進(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター)、本田 理恵(愛媛大学データサイエンスセンター)、深沢 圭一郎(京都大学学術情報メディアセンター)、座長:村田 健史(情報通信研究機構)、本田 理恵(愛媛大学データサイエンスセンター)

14:20 〜 14:40

[MGI31-03] オプティカルフロー分散を利用したモニタリング映像での煙検出

★招待講演

*菊田 和孝1村上 雄樹1村田 健史1 (1.国立研究開発法人情報通信研究機構)

映像IoT技術を用いてモニタリング映像から煙を検出するシステムを提案する。本システムは屋外に設置したPTZ(パンチルトズーム)カメラ映像内の煙を検出し、その位置にカメラの視点を移動・ズームし、拡大した煙の映像を取得する。煙の初期段階での素早い検出は、防災にとって重要である。本手法では煙の検出にオプティカルフローと色による判別を用いる。映像IoTの高解像度、高時間分解能の映像はオプティカルフローの利用に適している。オプティカルフローは画像フレーム間の輝度情報から物体の動きを検出する手法だが、屋外モニタリング映像に適用する際には、煙以外にも車などの移動体を検出する。本研究では複数のビデオフレームにより得られるオプティカルフローベクトルの空間・時間的分散を評価することで、煙以外の移動体やノイズを低減し、正確な煙検出を行う。これは数秒間の映像において煙の領域と移動方向がほぼ一定である特性を利用している。取得した煙の位置からリアルタイムでPTZカメラを操作することで、より高精細な煙映像の取得を可能とする。