日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS15] 古気候・古海洋変動

2023年5月23日(火) 15:30 〜 16:45 国際会議室 (IC) (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:岡崎 裕典(九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門)、長谷川 精(高知大学理工学部)、山崎 敦子(名古屋大学大学院環境学研究科)、小長谷 貴志(東京大学大気海洋研究所)、座長:山崎 敦子(名古屋大学大学院環境学研究科)

16:15 〜 16:30

[MIS15-19] 「なまはげ」で撮影したコア画像から抽出した色彩値の分光測色計による較正

畠山 義矢1、*オブラクタ スティーブン1、尾田 宗一郎1、井澤 せいら1、宮越 悠吏1久保田 好美2入野 智久3 (1.秋田大学大学院国際資源学研究科、2.国立科学博物館、3.北海道大学 大学院地球環境科学研究院)

キーワード:コア画像、色彩値、補正関数

地球科学の分野では, 従来, コアの色彩値測定は, 分光測色計によって行われてきた. しかし, 測定は人間の手で行われるため, 手間や時間がかかることが課題であった. そこで本研究では, コアスキャナー「なまはげ」で撮影したコア画像から色彩値を抽出し, 分光測色計で較正することで, 補正関数を得る. 得られた補正関数の信頼性を高め, コア画像から抽出した色彩値の有効性について検討する.

初めの検証として, 新青丸KS-22-4次航海にて, 黒潮流軸西側の陸棚斜面域で採取されたピストンコアについて, 画像の色彩値を較正した. KS-22-4のコア画像は, 抽出した色彩値の範囲が狭いため, 補正関数が範囲外の値に対して適切か, 検討する必要がある. また, 「なまはげ」は数台存在しており, 導入されている照明や色に関する部品は同じモデルでも, メーカーの不安定な製造などの要因で, 使用する装置によっては, 色彩値が変化することが十分にあり得る.そのため, 別の環境から採取されたコアを含め, 他の「なまはげ」で撮影されたコア画像も評価する必要がある.