15:30 〜 17:00
[MIS17-P07] 海洋マイクロプラスチックのサイズ空間分布から推算する破砕速度の見積り
キーワード:海洋マイクロプラスチック、分布、サイズ
近年,海洋マイクロプラスチックの観測が盛んに実施されている。特に日本周辺海域ではそのデータの蓄積がされつつある。日本では,東アジアや南極縦断といったマイクロプラスチック調査を継続的に実施してきた(e.g. Isobe et al. 2020)。その結果、マイクロプラスチックの観測方法の確立や東アジア域はマイクロプラスチックのホットスポットであることを明らかにしてきた。また,比較的,表層が静穏である瀬戸内海での観測からは,マイクロプラスチックのサイズに応じて選択的に輸送される仕組みもわかってきた(Isobe et al. 2014)。さらに,漂流マイクロプラスチックは,海流とストークスドリフトに乗りながら,破砕プロセスを経ながら移動していることもわかってきた(Isobe et al. 2014)。
こうした背景から,日本周辺の海流場は,マイクロプラスチックのサイズ分布との関連性があるのではないかと考えられる。したがって本研究では,日本周辺のマイクロプラスチック観測から得られた、マイクロプラスチックのサイズ分布の特徴を明らかにし、破砕速度を推算することを目的とした。特に日本海において、マイクロプラスチックのサイズが日本海を流れる対馬暖流下流ほどに小さくなる傾向を見出した。
さらに,研究では,上陸と再漂流の破砕プロセスを組み込んだマイクロプラスチックの漂流シミュレーションを実施した。その結果,北九州沖のマイクロプラスチックは,対馬海流に上陸と再漂流を繰り返しながら流されていることが示された。下流に向かう移流速度とサイズ変化率より、マイクロプラスチックの破砕化速度が100日で約8.5×10-2 mmという見積もりも得られた。
こうした背景から,日本周辺の海流場は,マイクロプラスチックのサイズ分布との関連性があるのではないかと考えられる。したがって本研究では,日本周辺のマイクロプラスチック観測から得られた、マイクロプラスチックのサイズ分布の特徴を明らかにし、破砕速度を推算することを目的とした。特に日本海において、マイクロプラスチックのサイズが日本海を流れる対馬暖流下流ほどに小さくなる傾向を見出した。
さらに,研究では,上陸と再漂流の破砕プロセスを組み込んだマイクロプラスチックの漂流シミュレーションを実施した。その結果,北九州沖のマイクロプラスチックは,対馬海流に上陸と再漂流を繰り返しながら流されていることが示された。下流に向かう移流速度とサイズ変化率より、マイクロプラスチックの破砕化速度が100日で約8.5×10-2 mmという見積もりも得られた。