日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[J] オンラインポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS21] 惑星火山学

2023年5月24日(水) 10:45 〜 12:15 オンラインポスターZoom会場 (20) (オンラインポスター)

コンビーナ:野口 里奈(新潟大学 自然科学系)、諸田 智克(東京大学理学系研究科地球惑星科学専攻)、下司 信夫(産業技術総合研究所 活断層・火山研究部門)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/23 17:15-18:45)

10:45 〜 12:15

[MIS21-P01] 惑星火山露頭調査効率化の研究 その2

*春山 純一1下司 信夫2野口 里奈3白尾 元理1,4池谷 広大4、藤本 圭一郎1庄司 大悟1 (1.宇宙航空研究開発機構、2.産業技術総合研究所、3.新潟大学、4.東海大学)

キーワード:露頭、野外調査、探査

現在、月や火星には着陸機、ローバによる表面探査が数多く企画、実行されている。加えて、日本も参加するNASA主導のアルテミス計画や、中国の国際月研究基地(ILRS)構想など、アポロ以来の有人月探査も準備が進められている。こうした中、無人/有人の月火星表面探査で、地質学の基本となる露頭調査が進められる。しかしながら、月火星と地上での火山露頭調査には、時間やアクセス性などの観点から多くの違いがある。今後、露頭調査においては、より効率化(迅速化、高精度化、自動化)が必要となる。そこで、我々は、属人的な知識と経験および人力踏査に頼っていた露頭の記載・層序分類に対して、岩相の特徴量自動抽出を行い、効率的なその場調査手法の開発を目指す。具体的には、1)地質学者の岩相判断プロセスや基準を整理分類、それをもとに2)岩相テクスチャ特徴量分類、特徴的な地質構造検出および地層断面の見取り図作成等を自動的に行う一連のアルゴリズムを開発、3)開発されたアルゴリズムを国内の露頭において実地に適用、検証し改訂を行う。アルゴリズムを搭載した可搬型電子機器で、岩相判断はなされ、更に電子機器上で可視化できるようにする。このことにより、実地で即座に多様な岩相判断、新たに取得が望まれるデータの顕在化が試みられる。本研究の成果により、人力踏査が困難な野外露頭でも、その場での様々なキュレーション作業の効率化を図ることが可能となる。