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[MIS22-P05] 地震史料集テキストデータベース中の地理情報
キーワード:歴史地震、地震史料、データベース、地名、歴史的行政区域データセットβ版
東京大学地震火山史料連携研究機構が公開した「地震史料集テキストデータベース」では,既刊の地震史料集に収集されている地震や火山噴火に関する史料を,本文や書名等で検索できるようになっている.また,地震史料集では,綱文として,各史料に書かれている地震や噴火等の発生年月日や影響を受けた地域名(旧国名など)も掲げられており,これらも検索語句として利用できる.地震や火山噴火の分析には,被害等の地域的な分布が重要であり,どの場所の史料であるのか,あるいは,史料にどの場所が書かれているのかといった地理情報が提供されていることが望ましい.「地震史料集テキストデータベース」では2系統の地理情報を表示できるように作業を進めるのがよいと考えている.ひとつは,書名に付された史料そのものや所蔵者の所在地の情報である.これは町や村に対応するものや出典が自治体史の場合は自治体名に対応する.「歴史的行政区域データセットβ版」で地名を検索し,そのIDと紐づけ,緯度経度を取得している.もうひとつは,本文中の地名の情報である.この場合,本文から地名を抽出し地理空間情報を付与する必要がある.論文やデータセットとして公表されている地理空間情報を利用する,人手によって新たに地名を分析する,自然言語処理によって地名を抽出する,などさまざまな手法を併用して地理空間情報のデータ化を進めている.