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[MIS22-P06] 地震年表に掲載されている江戸時代の被害地震の再検討—1764年の伊勢の地震を中心に—
キーワード:被害地震、地震カタログ、理科年表
『理科年表』(最新版は2023年版)の「日本付近のおもな被害地震年代表」や『日本被害地震総覧599-2012』(宇佐美・他,2013)といった地震年表の記載に注目する.特に,江戸時代の被害地震の発生年月日について検討した結果を報告する.今回の研究対象地震の一覧をTable 1に示した.
今回主に注目するのは,1764年10月29日の伊勢の地震である.被害の根拠は,伊勢神宮の日記史料〔外宮子良館日記〕にある「去十月大地震方々破損」(『新収日本地震史料集 第3巻』[東京大学地震研究所, 1983] 612頁)という記述であった.これまで「去十月」は明和元年十月五日(1764年10月29日)と解釈されていた. しかし原史料を検討した結果,記されている被害は1707年宝永地震によるものであることがわかった.
他に,『理科年表』記載の1650年の加賀の地震などについても検討した.
今回主に注目するのは,1764年10月29日の伊勢の地震である.被害の根拠は,伊勢神宮の日記史料〔外宮子良館日記〕にある「去十月大地震方々破損」(『新収日本地震史料集 第3巻』[東京大学地震研究所, 1983] 612頁)という記述であった.これまで「去十月」は明和元年十月五日(1764年10月29日)と解釈されていた. しかし原史料を検討した結果,記されている被害は1707年宝永地震によるものであることがわかった.
他に,『理科年表』記載の1650年の加賀の地震などについても検討した.