13:45 〜 15:15
[MIS23-P06] 二重偏波レーダーを用いた火山噴煙の解析的研究(第2報)
キーワード:二重偏波レーダー、火山噴煙、リモートセンシング
鹿児島地方気象台は、気象研究所火山研究部と共同で、二重偏波レーダーを用いた火山噴煙の解析研究を行っており、その研究成果(第2報)を紹介する。
現在、気象庁における火山の噴煙観測は、主に遠望カメラの画像を基に行われている。そのため、火口付近が雲に入った場合には、噴煙高度や噴煙量を観測できないという問題がある。しかし、気象レーダーによって即時的な噴煙観測が可能になれば、そのような場合においても噴煙観測が可能になる。気象庁が発表する降灰予報で用いる初期値の改善も期待される。
一般に、コンベンショナルな単偏波レーダーで得られる情報では、雨天時に噴煙と雨雲を見分けることは非常に困難である。一方、二重偏波レーダーを用いることで、ターゲット粒子に関するより多くの情報、つまりは噴煙と雨雲の判別のための情報を得ること出来ると期待される。
晴れの日の爆発的噴火と、曇りの日の爆発的噴火を比較したところ、降下物が水による火山灰の凝集物であったと思われるデータが得られた。また、噴火発生直後、噴煙のρhvは降水エコーよりも小さい値を取っていたことも発見した。この情報は噴火発生直後の噴煙と雨雲との判別に有効であると考えられる。
今後は、各天候時に火山噴煙のレーダーパラメータがどのような値をとりうるのかについて、より多くの事例解析を行う必要がある。
現在、気象庁における火山の噴煙観測は、主に遠望カメラの画像を基に行われている。そのため、火口付近が雲に入った場合には、噴煙高度や噴煙量を観測できないという問題がある。しかし、気象レーダーによって即時的な噴煙観測が可能になれば、そのような場合においても噴煙観測が可能になる。気象庁が発表する降灰予報で用いる初期値の改善も期待される。
一般に、コンベンショナルな単偏波レーダーで得られる情報では、雨天時に噴煙と雨雲を見分けることは非常に困難である。一方、二重偏波レーダーを用いることで、ターゲット粒子に関するより多くの情報、つまりは噴煙と雨雲の判別のための情報を得ること出来ると期待される。
晴れの日の爆発的噴火と、曇りの日の爆発的噴火を比較したところ、降下物が水による火山灰の凝集物であったと思われるデータが得られた。また、噴火発生直後、噴煙のρhvは降水エコーよりも小さい値を取っていたことも発見した。この情報は噴火発生直後の噴煙と雨雲との判別に有効であると考えられる。
今後は、各天候時に火山噴煙のレーダーパラメータがどのような値をとりうるのかについて、より多くの事例解析を行う必要がある。