13:45 〜 15:15
[MIS24-P02] ELF帯磁場観測ネットワークによる落雷位置及び電気的特性の導出
大規模な落雷は, 太陽光発電や風力発電設備等に甚大な被害をもたらす. 落雷被害の監視や軽減のためには, 落雷の時空間分布, 電気的特性の導出が必要と考えられている. これまでに落雷被害の評価には落雷ピーク電流や落雷電荷モーメントが用いられてきた. ELF帯空電観測では, 遠隔地から落雷電荷モーメントを推定できるが, 落雷位置標定精度が低いため, 標定精度の高いLF帯空電観測を併用することで, 狭い範囲を対象に落雷の時空間分布, 電気的特性の導出が行われてきた. しかし, 落雷ピーク電流は小さいが, 電流の継続時間が長く, 総電荷量が大きい落雷はLF帯空電観測では捉えられないことが示唆されている. このような落雷を捉えるにはELF帯空電観測のみによる落雷検出と位置標定が必要である.
本論文では, 国内3観測点から構成される電通大ELF帯磁場観測ネットワークによりELF帯空電観測のみで落雷位置と電気的特性を初めて導出した. それぞれの観測点において, 到来方向推定の誤差補正を施し, 交会法によって落雷位置標定を行い, LF帯空電観測による標定位置と比較した. また, 落雷極性と落雷電荷モーメントを導出し, 標定位置及び電気的特性の精度評価を行った.
本論文では, 国内3観測点から構成される電通大ELF帯磁場観測ネットワークによりELF帯空電観測のみで落雷位置と電気的特性を初めて導出した. それぞれの観測点において, 到来方向推定の誤差補正を施し, 交会法によって落雷位置標定を行い, LF帯空電観測による標定位置と比較した. また, 落雷極性と落雷電荷モーメントを導出し, 標定位置及び電気的特性の精度評価を行った.