日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[J] オンラインポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-TT 計測技術・研究手法

[M-TT37] インフラサウンド及び関連波動が繋ぐ多圏融合地球物理学の新描像

2023年5月26日(金) 09:00 〜 10:30 オンラインポスターZoom会場 (4) (オンラインポスター)

コンビーナ:山本 真行(高知工科大学 システム工学群)、市原 美恵(東京大学地震研究所)、乙津 孝之(一般財団法人 日本気象協会)、中島 健介(九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/25 17:15-18:45)

09:00 〜 10:30

[MTT37-P06] レーザ干渉計を用いた大気圧付近の動的圧力計測技術の開発

★招待講演

*髙原 大地1、飯泉 英昭1、梶川 宏明1 (1.国立研究開発法人産業技術総合研究所)

キーワード:レーザ干渉計、大気圧センサ、動的特性(振幅・位相)、評価・校正

我々は、大気圧センサ向けの評価装置・技術開発を行っている。本評価装置をインフラサウンド観測機器で用いられる大気圧センサを評価・校正する際の基準として、大気圧センサの動的特性(振幅および位相の周波数特性)を評価する。圧力振幅は10 Paから1000 Paまで、周波数では1 mHzから20 Hzまでの範囲で評価することを目標とする。本技術によりインフラサウンド観測の信頼性向上に貢献することを目指す。
本評価装置は、加振器に締結されたベローズ(圧力発生装置)と、測定側圧力容器および参照側圧力容器、レーザ干渉計により構成される。ローレンツ・ローレンツの式および理想気体の状態方程式より、測定側圧力容器の圧力を変化させると、屈折率および光路長にも変化が生じる。一方で、参照側圧力容器内の圧力は一定に保たれている。二つの圧力容器の光路長差をレーザ干渉計により測定することで周期的に変化する二つの容器間の差圧を計測して、時間変化する圧力の計測を行う。現状で考えられている評価の流れとしては、あらかじめレーザ干渉計で測定した光路長差の値を静的に圧力標準により値付ける。その値付けの結果を利用して、レーザ干渉計で計測した周期的に変化する光路長差の波形の値を差圧に換算する。換算した結果と測定側容器に接続された評価対象の大気圧センサの計測波形を比較することにより評価を行う。
本報告では、レーザ干渉計による短期的(数秒)および長期的(1時間程度)な計測値の安定性と計測値の繰り返し性を、高精度な差圧計との比較を行うことでレーザ干渉計による差圧計測が妥当であるかを確認する。