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[MZZ40-P01] 豊後水道・紀伊水道・伊勢湾の沖で冬季に発生する強風
キーワード:洋上風、冬季季節風、寒気、気象モデル
洋上風況マップをみると、豊後水道・紀伊水道・伊勢湾から沖に広がる海域は、西日本の沿岸域で最大級の洋上風力資源を有する。豊富な洋上風力資源は主に、冬季に卓越する北西季節風を反映している。この3つの海域が、冬季の寒気と季節風が日本列島を通過する際の経路となることは、静止気象衛星の雲画像などから示唆されていた。しかしながら、この3海域の強風についての詳しい研究が少なく、豊富な洋上風力資源を生み出す仕組みのさらなる理解が求められている。
本研究では、気象モデルWRFによるシミュレーションを用いて、豊後水道・紀伊水道・伊勢湾の沖で冬季に発生する強風の3 次元構造と寒気の流出経路について事例解析を行い、豊富な洋上風力資源を生み出す過程を明らかにする。対象とした期間は、寒波が発生した2020年1月28日から2月3日である。まず、風速の水平分布から、豊後水道・紀伊水道・伊勢湾の沖の順で西から強風が発達していた。最大風速は、15–18 m/sに達していた。また、強風の発生に合わせて、地表面の気温が下がり、気圧が上昇してくることにより、寒気の流入が強風発生の要因であることを示す。3海域の大気の高度鉛直構造から、海峡付近に強風域が形成されていることと寒気流入の過程がわかった。また、下層の寒気の動きや3海域からの後方流跡線解析によって、寒気が山地に沿って豊後水道・紀伊水道・伊勢湾に達する主な経路を特定することができた。
本研究では、気象モデルWRFによるシミュレーションを用いて、豊後水道・紀伊水道・伊勢湾の沖で冬季に発生する強風の3 次元構造と寒気の流出経路について事例解析を行い、豊富な洋上風力資源を生み出す過程を明らかにする。対象とした期間は、寒波が発生した2020年1月28日から2月3日である。まず、風速の水平分布から、豊後水道・紀伊水道・伊勢湾の沖の順で西から強風が発達していた。最大風速は、15–18 m/sに達していた。また、強風の発生に合わせて、地表面の気温が下がり、気圧が上昇してくることにより、寒気の流入が強風発生の要因であることを示す。3海域の大気の高度鉛直構造から、海峡付近に強風域が形成されていることと寒気流入の過程がわかった。また、下層の寒気の動きや3海域からの後方流跡線解析によって、寒気が山地に沿って豊後水道・紀伊水道・伊勢湾に達する主な経路を特定することができた。