日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[J] オンラインポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-ZZ その他

[M-ZZ43] ジオパークとサステナビリティ(ポスター)

2023年5月21日(日) 15:30 〜 17:00 オンラインポスターZoom会場 (2) (オンラインポスター)

コンビーナ:松原 典孝(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)、佐野 恭平(兵庫県立大学大学院 地域資源マネジメント研究科)、郡山 鈴夏(フォッサマグナミュージアム)、横山 光(北翔大学)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/21 17:15-18:45)

15:30 〜 17:00

[MZZ43-P03] 住民が主役の海岸清掃 - 下北ジオパークを例として

*田中 誠也1北川 桐香1、中村 健一1、藤井 陽子1、宮北 健一1、甲 健太1 (1.下北ジオパーク推進協議会)

キーワード:下北ジオパーク、海岸清掃、海洋ごみ

青森県下北半島に位置する下北ジオパークでは、津軽海峡と太平洋、内湾である陸奥湾の3つの海に囲まれ、海の恵みを活かした人々の営みや文化が育まれてきた。
 海とともに暮らす下北地域において、漂着する海洋ごみは看過できない問題となっており、海岸美化や海岸植生の保全を目的に、地域住民・地元企業が主体となった清掃活動が各地で行われてきた。参加者は付近に暮らす住民だけに留まらず、清掃活動に賛同した自衛隊をはじめとした団体や、海岸をレジャーで楽しむサーファーなど多岐にわたり、活動の広がりが見られる。下北ジオパーク推進協議会は、広報活動や現地での解説等で協力しながら、地域住民と参加団体との連携を深めてきた。
 また、令和3年度より、海岸清掃を地域内の活動に留めることなく国際的なものにするために、一般社団法人JEANのクリーンアップキャンペーンに参加し、世界共通のInternational Coastal Cleanup(ICC)データカードを提出している。さらに、一部の海岸清掃では、世界的に問題になっているマイクロプラスチックについて、国立研究開発法人海洋研究開発機構むつ研究所の研究員によってサンプル採取が行われた。その分析結果は翌年の海岸清掃で参加者にも報告され、海洋を取り巻く問題について学ぶ場としても活用されはじめている。
 本発表では、下北ジオパークが面する3つの海それぞれのICCデータカードを元に海洋ごみの傾向を報告する。また、地域主体の海岸清掃からジオパークにおけるサステナビリティについても考えたい。