15:30 〜 17:00
[MZZ43-P04] 秋田県湯沢市の多様な泉質の温泉に生息する微生物とそれら微生物による鉱物形成作用の可能性について
キーワード:地熱、好熱菌、温泉
秋田県湯沢市には、地熱と豪雪由来の雪解け水が豊富にあり、それらが組み合わさることによってもたらされる多様な温泉も見られる。それら温泉中には泉質に応じて、好熱性細菌や古細菌種が生息すると予想されるが、そのことを明らかにした知見は見当たらない。そこで本研究では、秋田県湯沢市内の複数温泉地を巡り、psbA遺伝子に着目した主要温泉藻の解析および同定、16S rRNA遺伝子に着目した土壌中の好熱性細菌・古細菌の網羅的な解析を行った。
調査の結果、各調査地点に優占して生息する微生物の存在が明らかとなった。属名を列挙していくと、荒湯の土壌中にSulfolobus 属およびオパーリンシリカの岩石内にCyanidiococcus 属、川原毛大湯滝源泉付近の岩石表面にGaldieria 属、川原の湯っこの水面下にThermoleptolyngbya 属および温泉噴出口にChloroflexus・Roseiflexus・Thermosynechococcus 属、泥湯温泉の泥火山中にCloacibacterium 属、大湯温泉の岩石表面にThermoleptolyngbya 属、小安峡大噴湯の土壌中にThermocrinis 属および岩壁表面にThermoleptolyngbya 属が見られた。
これら調査地点の中にはJarositeやGeyserite (あるいはSiliceous oolite) といった岩石が産出される場所があり、鉱物形成作用といった微生物の働きを受けている可能性が示唆されるため、それら関係性を詳細に明らかにしていくことが今後の課題である。
調査の結果、各調査地点に優占して生息する微生物の存在が明らかとなった。属名を列挙していくと、荒湯の土壌中にSulfolobus 属およびオパーリンシリカの岩石内にCyanidiococcus 属、川原毛大湯滝源泉付近の岩石表面にGaldieria 属、川原の湯っこの水面下にThermoleptolyngbya 属および温泉噴出口にChloroflexus・Roseiflexus・Thermosynechococcus 属、泥湯温泉の泥火山中にCloacibacterium 属、大湯温泉の岩石表面にThermoleptolyngbya 属、小安峡大噴湯の土壌中にThermocrinis 属および岩壁表面にThermoleptolyngbya 属が見られた。
これら調査地点の中にはJarositeやGeyserite (あるいはSiliceous oolite) といった岩石が産出される場所があり、鉱物形成作用といった微生物の働きを受けている可能性が示唆されるため、それら関係性を詳細に明らかにしていくことが今後の課題である。