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[MZZ44-P02] 北西太平洋の海山表層堆積物を用いた210Pbおよび14C分析による生物撹乱活動の空間的特徴
キーワード:海洋堆積物、北西太平洋、生物擾乱、海山、210Pb、14C
北西太平洋の海山群にはコバルトリッチクラストの分布が知られている。公海域のコバルトリッチクラストの探査契約にあたり、国際海底機構は、海山周辺の底生生物について、環境ベースライン調査を実施する必要性を指摘し、調査の指針となる環境ガイドラインを作成、公表している。本研究では、北西太平洋の海山から採取した堆積物コアにおいて210Pb分析および14C年代測定を行い、生物攪乱活動の空間的特徴を評価した。その結果、海山基底部に比べ平頂部では混合層深度が浅く、表層堆積物の粒子混合係数が小さいことから、平頂部では基底部よりも生物攪乱が弱いことが示唆された。このような生物攪乱の違いは、北西太平洋の海山の平頂部と基底部で、溶存酸素濃度や粒子状有機物濃度が異なることに起因していると思われる。