日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[J] オンラインポスター発表

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[M-ZZ45] プラネタリーディフェンス、我々は何をすべきか

2023年5月24日(水) 10:45 〜 12:15 オンラインポスターZoom会場 (21) (オンラインポスター)

コンビーナ:吉川 真(宇宙航空研究開発機構)、Patrick Michel(Universite Cote D Azur Observatoire De La Cote D Azur CNRS Laboratoire Lagrange)、奥村 真一郎(NPO法人日本スペースガード協会)、岡田 達明(宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/23 17:15-18:45)

10:45 〜 12:15

[MZZ45-P07] 地球接近小惑星の軌道解析

*吉川 真1 (1.宇宙航空研究開発機構)

キーワード:地球接近天体、軌道、プラネタリーディフェンス

近年、プラネタリーディフェンスの活動が国際的にも非常に活発化してきており、地球に接近する天体の観測・探査、地球衝突回避の検討、そして防災や社会科学的対応など様々な分野で進展を見せている。特に、地球接近天体(NEO = Near Earth Object:定義は近日点距離が1.3au未満)の発見は急速に進んでおり、現時点(2023年2月)で31,000個を超えている。この中で、軌道の空間的な向きを無視した場合に地球軌道と交差する小惑星を調べてみると約2万個となる。また、実際に地球に接近する天体の発見数も増えており、2020年からは毎年100個以上の小惑星が月軌道より内側まで接近していることが確認されているし、ここ6年ほどの間に地球-月の距離の10分の1以下まで接近した小惑星が40例ほどもある。さらに、地球衝突前に発見されて地球に実際に衝突した小惑星がこれまでに7例ある。ここでは、このような地球あるいは地球軌道に接近する天体の軌道の特徴について整理する。また、このような地球接近小惑星の中で、探査や利用の可能性として注目される天体として、地球とほぼ同じ公転周期で運動している小惑星がある。現時点で公開されている小惑星の軌道データから、軌道長半径が0.99auから1.01auであるようなものを抜き出すと170天体以上になる。これらは、公転周期がほぼ1年であるが、水星軌道の内側から火星軌道の外側まで軌道が分布している。このような小惑星の軌道運動の特徴についても報告する。