日本地球惑星科学連合2023年大会

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現地ポスター発表

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[O-06] 高校生ポスター発表

2023年5月21日(日) 13:45 〜 15:15 現地ポスター会場 (幕張メッセ展示ホール8)

コンビーナ:原 辰彦(建築研究所国際地震工学センター)、道林 克禎(名古屋大学 大学院環境学研究科 地球環境科学専攻 地質・地球生物学講座 岩石鉱物学研究室)、久利 美和(気象庁)、紺屋 恵子(海洋研究開発機構)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/21 13:45-15:15)

13:45 〜 15:15

[O06-P50] 高校地学におけるアスペリティモデル実験教材の開発

*村田 温1 (1. 清真学園高等学校)

キーワード:地震、アスペリティ、教材開発、海溝


はじめに
 プレート境界には、アスペリティと呼ばれる固着域があり、アスペリティの存在が巨大地震発生の一因となっている。アスペリティの分布とひずみの蓄積との関係を調べることで、防災や減災についても応用可能であると考えている。
 高校地学においてアスペリティは概念の説明に留まっており、種類や性質などについて触れられていない。本研究では高校生のアスペリティに対する理解が促進されるようなモデル実験教材の開発を試みた。

目的
 ホームセンターや身の回りにあるものを使い、簡単かつ安価で作成できる実験装置を作り、アスペリティの理解を促進できる実験教材を開発することを目的とした。また、アスペリティの分布によりアラスカタイプ、アリューシャンタイプ、千島タイプ、マリアナタイプの4つのタイプに分けられ、これらのタイプ別の違いについても再現を試みた。

方法
 まず、プラスチック段ボールを用い、大陸プレートと海洋プレートのプレート境界模型(図1)を作成する。大陸プレートと海洋プレートの接着には、食品の乾めん(パスタ・素麺など)を使用した(図2)。
 作成した模型に重りを用いてひずみを加え、乾めんが折れた時点を地震発生と仮定し、ひずみの大きさと地震の発生回数や発生の様子を調べた。

結果
 上記の4つのタイプについて実験を行い(図3)、ひずみの大きさと地震の様子についてそれぞれ異なる挙動を示したことから、アスペリティのタイプにより地震の様子が変化するという部分については、再現できたと考えている。また、アスペリティの分布とひずみの蓄積の違いなどについても検討していきたいと考えている。