日本地球惑星科学連合2023年大会

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現地ポスター発表

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[O-06] 高校生ポスター発表

2023年5月21日(日) 13:45 〜 15:15 現地ポスター会場 (幕張メッセ展示ホール8)

コンビーナ:原 辰彦(建築研究所国際地震工学センター)、道林 克禎(名古屋大学 大学院環境学研究科 地球環境科学専攻 地質・地球生物学講座 岩石鉱物学研究室)、久利 美和(気象庁)、紺屋 恵子(海洋研究開発機構)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/21 13:45-15:15)

13:45 〜 15:15

[O06-P61] 浮島現象を科学するⅣ~再現実験から検証した発生条件と原理~

*本田 琢磨1、徳丸 亮汰1、新宅 草太1、小林 瑞1 (1. 熊本県立宇土高等学校)

キーワード:浮島現象、蜃気楼、再現実験


1 はじめに~浮島現象とは~
光の屈折による下位蜃気楼のこと永尾神社から大島方面を観測することで見ることができる。気温と海水温に差がある、観測点が低いなどの条件が重なれば見ることができる。
2 研究の目的・結果
不知火海や有明海沿岸で見られる浮島現象について再現を試みる。浮島現象発生の条件および原理を明らかにする。これまでの観測を元に考えた浮島の発生条件の検証を行う。①気温と海水温の温度差がある②観測点の高さが低い③適度な距離(10km前後)
A 浮島の発生条件:①ヒーターの温度:ヒーターの温度が高くなるほど浮いて見えるが限界がありあまり高すぎると対象がゆらいで見える②観測点の高さ:観測点の高さが低いほど浮いて見える。少しでも観測点が高くなると浮いて見えなくなる。③ヒーターの長さ:ヒーターの長さが長くなるほど浮いて見えた。光が屈折する距離が長くなるのでヒーターの長さを伸ばすほど浮いて見える
B 浮島の発生原理: ①気温と海水温の温度差がある。冬の朝が一番浮いて見えるが、霞んでいて見えづらい。冬の昼、夏の昼は温度差が低いのであまり浮いて見えない。よって夏の早朝が浮いて見える。②観測点の高さが低い観測点が低い方が良く浮いて見えるので展望所(9m)よりも海岸(1m)が適している。③10キロ程度の距離が必要である。
3 研究のまとめ
浮島現象を再現し、記録することに成功した。浮島現象発生には①気温と海水温の温度差がある②観測点の高さが低い③適当な距離があることが必要であることが分かった。室内で再現実験を行い、光の屈折だけで浮き具合を調べることができた。