日本地球惑星科学連合2023年大会

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現地ポスター発表

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[O-06] 高校生ポスター発表

2023年5月21日(日) 13:45 〜 15:15 現地ポスター会場 (幕張メッセ展示ホール8)

コンビーナ:原 辰彦(建築研究所国際地震工学センター)、道林 克禎(名古屋大学 大学院環境学研究科 地球環境科学専攻 地質・地球生物学講座 岩石鉱物学研究室)、久利 美和(気象庁)、紺屋 恵子(海洋研究開発機構)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/21 13:45-15:15)

13:45 〜 15:15

[O06-P89] 有孔虫から見る現在の環境〜神奈川県江ノ島周辺

*田澤 華英1 (1. 横浜市立桜丘高等学校)

キーワード:有孔虫、海岸砂


示準化石、示相化石として使われる有孔虫から神奈川県藤沢市の江ノ島周辺の環境を調査した。
20年前の先行研究で江ノ島以西の海岸では有孔虫はほとんど皆無だったという結果に注目し、本当に江ノ島の西側に有孔虫はいないのか、自分で調査して確認しようと思い、江ノ島東西の海岸で砂を採取し、双眼実体顕微鏡を使って有孔虫を拾った。結果、東浜側では59個体、西浜側では28個体見つかった。2つの地点でPararotalia nipponicaやQuinqueloculina、Pseudorotalia gaimardiiなどが見つかり、江ノ島周辺は暖流及び暖流寒流が混合するところであると確認出来た。また東側では見つけられなかったHanzawaia nipponicaを西側で見つけることが出来た。これらの結果から、江ノ島の西東で砂の運ばれ方が異なる可能性があると考えた。また、先行文献と比較し、採取した地点の砂の深さの違いによって、または地球温暖化の影響によって江ノ島の西側では有孔虫を見つけることが出来たのではないかと考察した。そこで、沖縄で採取した砂も見てみたが、水温に差がありすぎて、江ノ島とは全く違う種類の有孔虫が見つかり、地球温暖化が原因という根拠にはならなかった。
今後は地球温暖化による有孔虫の生態系への影響や江ノ島があることによる東西での海流の違いを調べていきたいと考えている