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[PEM09-11] Integrated multi-point measurements of the solar erupted magnetic flux rope during the CME passage on October 2021 from the solar surface through the inner heliosphere
キーワード:コロナ質量放出、惑星間空間磁気フラックスロープ、太陽フレア
コロナ質量放出(CME)が発生すると、衛星の機能低下・運用停止、また、送電網や給 電システムの障害が懸念される。そのため、CMEの発生・伝搬・地球への到来を包括的に 予測することは、宇宙天気予報の観点から極めて重要である。このような地球への影響を 予測するために特に重要なのは、CMEに内包される磁気フラックスロープ(MFR)の幾 何学的構造や継続時間である。そこで本研究では、太陽表面から噴出したMFRの幾何学的 構造、特に軸磁場の向きが内部太陽圏を伝搬中にどのように変化するかを理解することを 目的とし、2021年10月9日に発生したM1.6フレアと付随するCMEについて、太陽表面観 測データおよび内部太陽圏におけるその場観測データを解析した。まず、SDO衛星による 太陽表面磁場データ・太陽大気の撮像観測データから、MFRの形成・噴出過程および太陽表面でのMFR軸磁場の向きと対掌性を推定した。次に、内部太陽圏の各地点BepiColombo (~0.33AU)、Solar Orbiter (~0.68AU)、STEREO-A (~0.96AU)、およびACE (~1AU) におけるその場観測データに対し、線形フォースフリー磁場および軸対称のMFRを仮定したモデ ルフィッティング(Marubashi & Lepping 2007)を適用することで、各地点において観測 されたMFR様構造の幾何学的構造(軸磁場の向き・MFR半径・対掌性など)を推定し た。これらの結果に基づき、M1.6フレアにともなうMFR噴出およびその内部太陽圏伝搬 過程の特徴について議論する。