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[PEM12-06] 2022年1月15日のトンガ火山噴火に伴う大気圏-電離圏変動のシミュレーション
キーワード:トンガ、火山、噴火、大気、電離圏、シミュレーション
2022年1月15日、トンガのフンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ火山噴火に起因する顕著な大気圏-電離圏変動が観測された。主な関連現象としては、(1) 音波、重力波、Lamb波、Pekeris波などの大気波動の生成と伝搬, (2) 噴火直後の震源付近のTEC減少、(3) 数分周期の音波モードのTEC/地磁気変動、(4) プラズマバブルの発生、(5) 噴火地点を中心とするTID(伝搬性電離圏擾乱)、(6) 磁気共役点でのTEC/地磁気変動などが報告されている。
さまざまな大気波動とその電離圏への影響を調べるために、今回、全領域大気圏-電離圏結合モデルGAIAと軸対称全球3次元非静力学大気圏モデルを用いた数値シミュレーションを行った。このシミュレーションでは、非静力学大気圏モデルに火山噴火の領域で人為的に急激な温度変化を与えて、その後の中性風速度変動を求め、その結果をGAIAの背景風に加えることによって、火山噴火に起因する電離圏変動を求めた。
このシミュレーションの結果、火山噴火に伴う音波、重力波、Lamb波、Pekeris波などの大気波動やそれらに起因する電離圏変動、数分周期の音波モードのTEC変動、磁気共役点でのTEC変動などが再現され、観測結果とも概ね一致していることがわかった。また、噴火に伴って、夕方側の電離圏がより不安定になり、プラズマバブルの発生につながることも示された。本発表では、本シミュレーションの結果を報告するとともに、それに基づいて火山に伴う大気圏-電離圏の物理現象について議論を行う。
さまざまな大気波動とその電離圏への影響を調べるために、今回、全領域大気圏-電離圏結合モデルGAIAと軸対称全球3次元非静力学大気圏モデルを用いた数値シミュレーションを行った。このシミュレーションでは、非静力学大気圏モデルに火山噴火の領域で人為的に急激な温度変化を与えて、その後の中性風速度変動を求め、その結果をGAIAの背景風に加えることによって、火山噴火に起因する電離圏変動を求めた。
このシミュレーションの結果、火山噴火に伴う音波、重力波、Lamb波、Pekeris波などの大気波動やそれらに起因する電離圏変動、数分周期の音波モードのTEC変動、磁気共役点でのTEC変動などが再現され、観測結果とも概ね一致していることがわかった。また、噴火に伴って、夕方側の電離圏がより不安定になり、プラズマバブルの発生につながることも示された。本発表では、本シミュレーションの結果を報告するとともに、それに基づいて火山に伴う大気圏-電離圏の物理現象について議論を行う。