日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-EM 太陽地球系科学・宇宙電磁気学・宇宙環境

[P-EM12] Coupling Processes in the Atmosphere-Ionosphere System

2023年5月22日(月) 09:00 〜 10:15 101 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:Liu Huixin(九州大学理学研究院地球惑星科学専攻 九州大学宙空環境研究センター)、大塚 雄一(名古屋大学宇宙地球環境研究所)、Chang Loren(Institute of Space Science, National Central University)、Yue Deng(University of Texas at Arlington)、Chairperson:Yue Deng(University of Texas at Arlington)、Liu Huixin(九州大学理学研究院地球惑星科学専攻 九州大学宙空環境研究センター)


09:30 〜 09:45

[PEM12-23] 衛星温度センサによる高層大気密度の変化の計測

*川崎 春夫1 (1.国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)

キーワード:高層大気密度、衛星、温度センサ

超低高度衛星技術試験機“つばめ”(SLATS)は, 2017年12月23日に打ち上げられその後高度200km以下で運用され2019年10月に運用を終えた。この衛星の進行方向にはバンパが取り付けてあり、バンパは多層断熱材(MLI)でおおわれている。このMLIの最外層部の熱制御フィルムには温度センサが取り付けられてあり、熱制御フィルムの原子上酸素(AO)による劣化, 大気抵抗による発熱(自由分子加熱)等を観測できるようした。本発表では、高層大気による自由分子加熱について報告する。バンパ部分の温度変化は、太陽直射光、地球アルベド、地球赤外などの影響を受ける。その影響を衛星搭載の太陽電池の発電量や、熱解析を用いて評価し、自由分子加熱による温度上昇分を抽出した。
本発表では、自由分子加熱成分が温度センサで観測できた高度約220㎞以下でのSLATSの軌道上での大気密度変化について報告する。さらに本発表では温度センサから評価した大気密度と磁気擾乱の変化についても報告する。