日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[E] オンラインポスター発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-EM 太陽地球系科学・宇宙電磁気学・宇宙環境

[P-EM12] Coupling Processes in the Atmosphere-Ionosphere System

2023年5月22日(月) 10:45 〜 12:15 オンラインポスターZoom会場 (2) (オンラインポスター)

コンビーナ:Liu Huixin(九州大学理学研究院地球惑星科学専攻 九州大学宙空環境研究センター)、大塚 雄一(名古屋大学宇宙地球環境研究所)、Chang Loren(Institute of Space Science, National Central University)、Yue Deng(University of Texas at Arlington)


現地ポスター発表開催日時 (2023/5/21 17:15-18:45)

10:45 〜 12:15

[PEM12-P30] 独立成分分析を用いた大気潮汐によって励起される磁場変動の抽出

*高山 久美1吉川 顕正1三好 勉信1 (1.九州大学)


キーワード:大気波動、独立成分分析、大気潮汐

地上磁場データには、太陽輻射を起因とするSq-EEJ電流系のほかにも、大気潮汐の様々なモードによって励起される電流が複雑に重畳するため、データからそれぞれの現象を分離・抽出する手法はいまだ確立されていない。

そこで本研究では、多変量の信号から独立した成分を分離・抽出する独立成分分析(ICA)を用いて、1992~2004年の全球的地磁気観測ネットワーク(MAGDAS/CPMN)の磁気的静穏日における地上磁場データから、大気波動による変動を抽出した。その前段階として、ノイズを取り除くため、主成分分析(PCA)による次元縮約を実施した。[Gurubaran, 2002]から第1主成分をSq-EEJ電流系、第2~5主成分の足し合わせに大気潮汐の変動が現れることが示唆されているので、第2~5主成分を4つの変数として、ICAを適用した。等価電流法を用いた可視化法により、水平成分のグローバルな電流構造を再現した。どの大気潮汐のモードが電離圏電流に強く影響を与えているのかについての結果を報告する。

今後は大気圏-電離圏結合モデルGAIAを用いて、電離圏電流に現れる大気潮汐の各モードによる変動を再現し、各独立成分の電流構造と比較する予定である。