13:45 〜 15:15
[SCG49-P01] 結晶欠陥除去及び飛跡の消滅条件観測のための焼きなまし実験
キーワード:焼きなまし、白雲母
本研究ではパラメータを二つに設定した白雲母の焼きなまし実験を行ったが、背景に暗黒物質探査実験がある。
近年の暗黒物質探査において新たなる検出器の一つとして注目されているものが白雲母を検出器として扱う探査方法である。この手法は暗黒物質探査においてこれまで使われてきた乾板技術をケイ酸塩鉱物である白雲母に拡張することで、今まで局所的かつ大規模に行われてきた探査実験をより広範囲に、より容易に行えると期待されている手法である。実際に白雲母を検出器として用いるpaleo-detector実験は1995年にSnowden-iftらによって実用化に向けた実験が行われていた。
しかし白雲母を用いた暗黒物質探査は未だ確立されていない。これは熱による白雲母中の飛跡の残留にどのような影響を与えるかが解明されていなかったためであること、そして粒子を白雲母中に落とした際にα崩壊によって生じる反跳核原子核由来のエネルギー損失を定量化することが困難だったためである。特に後者は暗黒物質探査を行う上で粒子が落とすエネルギーの基準として参考になるため早急に行う必要があるが、加工を施していないまま粒子を入射しても鉱物中の結晶欠陥に妨げられ正確なエネルギー損失の定量化が困難になる。
このことを踏まえて本研究では、エネルギー損失の定量化実験を行うためにパラメーターを温度と時間の二つに振りマッフル炉を用いた焼きなまし(アニール)を行うことでα粒子反跳による結晶欠陥を取り除くことを主たる目標としながら観測対象の飛跡の残り方の予測を容易に予測できるようにした。
近年の暗黒物質探査において新たなる検出器の一つとして注目されているものが白雲母を検出器として扱う探査方法である。この手法は暗黒物質探査においてこれまで使われてきた乾板技術をケイ酸塩鉱物である白雲母に拡張することで、今まで局所的かつ大規模に行われてきた探査実験をより広範囲に、より容易に行えると期待されている手法である。実際に白雲母を検出器として用いるpaleo-detector実験は1995年にSnowden-iftらによって実用化に向けた実験が行われていた。
しかし白雲母を用いた暗黒物質探査は未だ確立されていない。これは熱による白雲母中の飛跡の残留にどのような影響を与えるかが解明されていなかったためであること、そして粒子を白雲母中に落とした際にα崩壊によって生じる反跳核原子核由来のエネルギー損失を定量化することが困難だったためである。特に後者は暗黒物質探査を行う上で粒子が落とすエネルギーの基準として参考になるため早急に行う必要があるが、加工を施していないまま粒子を入射しても鉱物中の結晶欠陥に妨げられ正確なエネルギー損失の定量化が困難になる。
このことを踏まえて本研究では、エネルギー損失の定量化実験を行うためにパラメーターを温度と時間の二つに振りマッフル炉を用いた焼きなまし(アニール)を行うことでα粒子反跳による結晶欠陥を取り除くことを主たる目標としながら観測対象の飛跡の残り方の予測を容易に予測できるようにした。