16:00 〜 16:15
[SGD01-08] MADOCAによるGNSS軌道暦推定の評価
キーワード:マルチGNSS、MADOCA、軌道暦推定
国土地理院では,全国約1,300点の電子基準点を運用しており,電子基準点各点の位置情報は,測量法上の位置(国家座標)と現在の位置を関連づけるための必要不可欠な情報となっている.更に,近年ではセンチメータ級測位補強サービス(CLAS)に代表される,リアルタイム高精度測位サービスの基盤としても活用されている.
2010年に初号機が打ち上げられた我が国の測位衛星である準天頂衛星(QZSS)は,2023年度末目途で7機体制となる予定である。これにより,GPSを補完することで日本国内における測位精度の向上が見込まれるだけでなく,測位衛星の運用が国内で完結することが期待される.しかし,準天頂衛星の精密軌道暦はIGSからは公開されていない.
現在,国土地理院では宇宙航空研究開発機構(JAXA)と協力し,JAXA開発の高精度GNSS軌道決定ツール(MADOCA)を用いた独自の暦推定を実施しており,IGS解析センターへの参入を目指している.IGS暦は,各解析センターで推定した暦を結合して得られるため,解析センターへの参入が実現すれば,MADOCAにより推定した暦がIGS暦の結合に用いられることとなる.これにより,MADOCAを用いて推定した暦はIGS暦と整合し,QZSSの暦もそれに準ずることとなる.
国土地理院では,MADOCAを用いて1994年から現時点までの軌道暦推定を実施した.基準座標系はIGS Repro3とし,評価にはIGS Repro3のIGS結合解との比較を実施した.また,各解析センターのプロダクトも同様に比較を実施した.結果として,GPSの軌道暦推定については各解析センターと遜色ない結果が得られた.GLONASSについては各ACよりも若干精度が悪い結果が得られており,今後の課題である.
2010年に初号機が打ち上げられた我が国の測位衛星である準天頂衛星(QZSS)は,2023年度末目途で7機体制となる予定である。これにより,GPSを補完することで日本国内における測位精度の向上が見込まれるだけでなく,測位衛星の運用が国内で完結することが期待される.しかし,準天頂衛星の精密軌道暦はIGSからは公開されていない.
現在,国土地理院では宇宙航空研究開発機構(JAXA)と協力し,JAXA開発の高精度GNSS軌道決定ツール(MADOCA)を用いた独自の暦推定を実施しており,IGS解析センターへの参入を目指している.IGS暦は,各解析センターで推定した暦を結合して得られるため,解析センターへの参入が実現すれば,MADOCAにより推定した暦がIGS暦の結合に用いられることとなる.これにより,MADOCAを用いて推定した暦はIGS暦と整合し,QZSSの暦もそれに準ずることとなる.
国土地理院では,MADOCAを用いて1994年から現時点までの軌道暦推定を実施した.基準座標系はIGS Repro3とし,評価にはIGS Repro3のIGS結合解との比較を実施した.また,各解析センターのプロダクトも同様に比較を実施した.結果として,GPSの軌道暦推定については各解析センターと遜色ない結果が得られた.GLONASSについては各ACよりも若干精度が悪い結果が得られており,今後の課題である.