日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[J] オンラインポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-GD 測地学

[S-GD02] 地殻変動

2023年5月24日(水) 10:45 〜 12:15 オンラインポスターZoom会場 (11) (オンラインポスター)

コンビーナ:加納 将行(東北大学理学研究科)、落 唯史(国立研究開発法人産業技術総合研究所 地質調査総合センター 活断層・火山研究部門)、富田 史章(東北大学災害科学国際研究所)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/23 17:15-18:45)

10:45 〜 12:15

[SGD02-P12] GNSS解析結果可視化webツールの開発

*木村 一洋1 (1.気象庁気象大学校)

キーワード:GNSS

木村(2018)では、気象庁における火山監視を目的としたGNSSデータのwebツールの構築を行った。これは、気象庁の解析したGNSSデータを、幾つかの方法で時系列グラフ上に描画するツールであり、ほぼ同じフォーマットの国土地理院の日々の座標値も同じように扱える。但し、このwebツールは、あらかじめ別のシステムで作られたデータを表示するだけであり、先にGNSSデータを加工処理する必要があった。このような処理形態で表示するデータを変更したい場合、微妙に処理の異なる複数のデータを用意する必要がある。最新の解析データを表示したい場合には、加工処理に手間と時間を要する。

今回、火山監視に特化せず、読み込むパラメータさえ変更すれば、表示するGNSSデータを容易に変更できるwebツールの開発を行った。これにより、データ容量の軽減が見込める。また、最新の解析データを表示したい場合には、そのデータを用意すれば良い。対応しているパラメータは以下のとおりである。
・地震等によるオフセットの除去
・余効変動の除去(最大で、3つの指数関数、3つの対数関数まで可)
・季節変化の除去(季節変化のテンプレートを差し引く)
これらのうち、地震等によるオフセットの除去については、水平ベクトル図と各観測点の時系列図を確認しながらオフセットを除去するためのパラメータファイルを作成する機能を有している。他の2つについては、まだ未開発である。

地図、時系列図ともに、拡大・縮小が容易である。本webツールは、気象大学校内のイントラサイト、あるいは自端末内(例えば、Windowsのwsl2上に載せたlinux上や、xampp等)でのwebサーバーで動作し、講義や学生指導に活用している。本ポスター発表では、このwebツールの紹介を、国土地理院の日々の座標値を用いて実機で行う。なお、今のところ、日本語にしか対応していない。