16:30 〜 16:45
[SGL23-05] 慶良間諸島に分布する慶良間層(四万十帯)の産状および砕屑性ジルコンの年代測定の試み
キーワード:砕屑性ジルコン、堆積年代、LA-ICP-MS、慶良間層、名護層、現地性緑色岩
慶良間諸島は沖縄県那覇市の西約40kmに位置する。慶良間諸島の地質は主に砂岩、緑色岩、粘板岩・千枚岩からなり、慶良間層と呼ばれる。本層は、その岩相から沖縄島北部の名護層や嘉陽層に対比され、千葉県の房総半島から慶良間諸島まで続く四万十帯の最南端とされる。
慶良間層と名護層からはこれまで化石が見つかっておらず、年代不詳である。上位の嘉陽層からは貨幣石の化石が報告されており、嘉陽層の時代は新生代古第三紀始新世である。名護層は上位と下位それぞれ接する嘉陽層と本部層との層序関係から中生代白亜紀とされるが、慶良間層と名護層の年代は不詳であった。そこで堆積年代を明らかする目的で、LA-ICP-MSを用いて慶良間層の砂岩層と緑色岩中のブーディン構造を示す脈状砂岩レンズの砕屑性ジルコンのU-Pb年代測定を試みた。ここでは、慶良間層の露頭の記載を中心として、得られたジルコンのU-Pb年代を予察的に報告し、堆積当時の環境と成因について議論する。
慶良間層と名護層からはこれまで化石が見つかっておらず、年代不詳である。上位の嘉陽層からは貨幣石の化石が報告されており、嘉陽層の時代は新生代古第三紀始新世である。名護層は上位と下位それぞれ接する嘉陽層と本部層との層序関係から中生代白亜紀とされるが、慶良間層と名護層の年代は不詳であった。そこで堆積年代を明らかする目的で、LA-ICP-MSを用いて慶良間層の砂岩層と緑色岩中のブーディン構造を示す脈状砂岩レンズの砕屑性ジルコンのU-Pb年代測定を試みた。ここでは、慶良間層の露頭の記載を中心として、得られたジルコンのU-Pb年代を予察的に報告し、堆積当時の環境と成因について議論する。