13:45 〜 15:15
[SMP27-P05] 高圧下におけるナトリウムケイ酸塩メルトの構造に対するCO2の影響
キーワード:ナトリウム炭酸塩メルト、二酸化炭素、構造、高圧
CO2はH2Oなどとともに、マントル構成岩石の融点降下を引き起こす揮発性成分として知られており、地球内部では、キンバライトやカーボナタイトなど、CO2に富むマグマが生成されている。ケイ酸塩メルトに含まれるCO2については、その重要性から、溶解度や形態の調査を始め、多くの実験的研究がなされている。CO2は、ケイ酸塩メルトの密度や粘性などの物性を変化させることが分かっており、CO2よるケイ酸塩メルト構造の変化が示唆されている。本研究では、CO2成分のマグマの構造への影響を本質的に理解するために、エネルギー分散X線回折法を駆使することで、圧力5.6 GPaまでの条件下でCO2を含むナトリウムケイ酸塩メルトの構造を明らかにし、CO2の働きの理解を目的とした。
出発試料として、Na2SiO5とNa2SiO5+0.5 wt.%、Na2SiO5+1.0 wt.%CO2を用いた。
X線回折実験は高エネルギー加速器研究機構内のPF-ARのNE5Cで実施し、高圧発生装置にはビームラインに設置されているMAX80とMA6-6セルを併用した二段式の加圧方法を採用した。一段目のアンビルの先端は□27 mm、そして先端□6 mm二段目アンビル用いて、試料を加圧した。圧力媒体は1辺9 mmボロンエポキシ製の立方体、ヒータには円筒形グラファイトを用いた。また、試料容器にもグラファイトを使用し、準備した出発使用を封入した。圧力マーカーとしてMgO粉末とhBN粉末を体積比2:3で混合したものを用い、MgOとhBNの状態方程式から圧力と温度を算出した。X線回折データはGe半導体検出器を用いてエネルギー分散法で取得した。目標圧力まで加圧後、試料が溶融するまで昇温してから試料由来の回折パターンの収集を始めた。
幅広い波数Q領域でのデータを得るため、白色X線(20−140 keV)を使用し、1つの実験条件下で試料の散乱パターンを回折角2θで3−30ºの範囲で取得した。それらの散乱パターンをMCEDX 法によって重ねて足し合わせ、構造因子S(Q)を得た。そして、構造因子のフーリエ変換である二体相関関数g(r)を求め、局所構造に関する平均的な構造の情報を得た。
出発試料として、Na2SiO5とNa2SiO5+0.5 wt.%、Na2SiO5+1.0 wt.%CO2を用いた。
X線回折実験は高エネルギー加速器研究機構内のPF-ARのNE5Cで実施し、高圧発生装置にはビームラインに設置されているMAX80とMA6-6セルを併用した二段式の加圧方法を採用した。一段目のアンビルの先端は□27 mm、そして先端□6 mm二段目アンビル用いて、試料を加圧した。圧力媒体は1辺9 mmボロンエポキシ製の立方体、ヒータには円筒形グラファイトを用いた。また、試料容器にもグラファイトを使用し、準備した出発使用を封入した。圧力マーカーとしてMgO粉末とhBN粉末を体積比2:3で混合したものを用い、MgOとhBNの状態方程式から圧力と温度を算出した。X線回折データはGe半導体検出器を用いてエネルギー分散法で取得した。目標圧力まで加圧後、試料が溶融するまで昇温してから試料由来の回折パターンの収集を始めた。
幅広い波数Q領域でのデータを得るため、白色X線(20−140 keV)を使用し、1つの実験条件下で試料の散乱パターンを回折角2θで3−30ºの範囲で取得した。それらの散乱パターンをMCEDX 法によって重ねて足し合わせ、構造因子S(Q)を得た。そして、構造因子のフーリエ変換である二体相関関数g(r)を求め、局所構造に関する平均的な構造の情報を得た。