10:45 〜 12:15
[SSS07-P09] Ocean infragravity waveによるRayleigh waveの励起
周期50−200秒の帯域で固体地球は背景振動している事が知られており(常時地球自由振動)、それは定常的なRayleigh波、Love波の励起で説明される。表面波の励起はその周期帯に対応したOcean infragravity wave (IG) による水圧変動が海底面に垂直応力としてはたらくことによっていると考えられ、直感的にLove波は励起されない。しかし、観測されるエネルギーはRayleigh波とLove波とで同程度の大きさになっている。不一致を説明し得るメカニズムとしては IGと海底地形のカップリング (Nishida et al. (2008), Fukao et al. (2010)) が提唱されており、全体として水平方向の力がはたらくことでLove波が発生する。本研究では、IGが励起する表面波として考えられる波形をモデルから合成し、データから得られる波形との類似性を検討することで、常時地球自由振動が励起されるメカニズムの定量的な制約・解明を目指す。
解析には防災科学技術研究所の広帯地震観測網F-netの2006年から2019年の期間の上下動記録を用いた。はじめに、各地の地震計の記録について相互相関関数を計算する。陸上地点同士で計算した場合の波形には現れない波形が海陸地点間で求めた波形に現れる。Nishida et al. (2019) により、円錐形に近い海洋島について、島に直接到達するIGと、それによる荷重変形で記録される地震波形との関係が対応づけられる。計算モデルとしては、IGが点源から円筒波のように広がり、それに対応して海底に圧力が与えられるようなものを考える。IGの発生源としてはTonegawa et al. (2018) よりアリューシャン列島、アメリカ西海岸、チリ西海岸を選定した。Fukao et al. (2010) に基づき、水平方向の力を等間隔の緯度経度グリッド上で圧力変動と海底面の勾配に応じて計算し、Green関数を用いて全体として励起されるRayleigh波を求める。最後にデータと合成波形との比較・検討を行う予定である。
解析には防災科学技術研究所の広帯地震観測網F-netの2006年から2019年の期間の上下動記録を用いた。はじめに、各地の地震計の記録について相互相関関数を計算する。陸上地点同士で計算した場合の波形には現れない波形が海陸地点間で求めた波形に現れる。Nishida et al. (2019) により、円錐形に近い海洋島について、島に直接到達するIGと、それによる荷重変形で記録される地震波形との関係が対応づけられる。計算モデルとしては、IGが点源から円筒波のように広がり、それに対応して海底に圧力が与えられるようなものを考える。IGの発生源としてはTonegawa et al. (2018) よりアリューシャン列島、アメリカ西海岸、チリ西海岸を選定した。Fukao et al. (2010) に基づき、水平方向の力を等間隔の緯度経度グリッド上で圧力変動と海底面の勾配に応じて計算し、Green関数を用いて全体として励起されるRayleigh波を求める。最後にデータと合成波形との比較・検討を行う予定である。