15:30 〜 15:45
[SVC32-07] 富士山における火山防災教育教材の開発 -その1-
キーワード:富士山、噴火、避難、教材、実験
火山噴火に伴う避難は、火口の出現する場所や発生する火山現象によって、避難の経路やタイミングが異なる。そのため、的確に避難するためには、科学的知識に基づいた判断が重要となり、科学的知識の獲得には、初等中等教育での教育が有効である。特に、火山噴火は頻繁に起こるわけではなく、体感することが難しいため、児童や生徒に火山現象を理解させるには、模擬実験を使った授業が効果的であると考えられている。一方で、火山に関する実験教材は多数紹介されているが、活用されている事例は少ない。それは、教員がそれら実験教材を授業へ導入するためには、通常用意する指導案、評価計画、ワークプリントに加え、実験教材とその実験を行うスキル、それに実験の意味を説明できる知識が必要となり、単に実験資材を提供するだけでは授業への導入が難しいからである。
そこで、本研究では、過去に富士山の噴火で頻繁に起こっている溶岩流からの避難を理解しやすくするための実験教材と実験マニュアルを開発し、それを取り入れた指導案なども併せて作成した。この実験教材は、火口の位置によって溶岩流の流下方向は変化することや、流下する溶岩流からは流下方向に直交する方向に移動する必要があることを理解させることを目的としている。実験には富士山の立体模型と液体石けんを使用する。学習者は、まず立体模型上の任意の点を火口と想定し、そこから溶岩流が流れた場合の流下経路を予測する。次に、想定した火口から液体石けんを流下させ、流下経路を検証する。さらに、火山地質図を活用して、過去の溶岩流の流下経路を確認し、実験の妥当性を理解するものである。
本報告では、開発した教材、模擬授業の内容、その効果について紹介する。
そこで、本研究では、過去に富士山の噴火で頻繁に起こっている溶岩流からの避難を理解しやすくするための実験教材と実験マニュアルを開発し、それを取り入れた指導案なども併せて作成した。この実験教材は、火口の位置によって溶岩流の流下方向は変化することや、流下する溶岩流からは流下方向に直交する方向に移動する必要があることを理解させることを目的としている。実験には富士山の立体模型と液体石けんを使用する。学習者は、まず立体模型上の任意の点を火口と想定し、そこから溶岩流が流れた場合の流下経路を予測する。次に、想定した火口から液体石けんを流下させ、流下経路を検証する。さらに、火山地質図を活用して、過去の溶岩流の流下経路を確認し、実験の妥当性を理解するものである。
本報告では、開発した教材、模擬授業の内容、その効果について紹介する。