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[U06-P04] 安価なスマート地震計の展開:地震リスクと地震学の可能性を伝える新しい手法
キーワード:スマートセンサー、震度、市民参加型地震学
近年、MEMS加速度センサーをベースにした手頃な価格の機器が利用可能になってきた。一般家庭の壁にある電源コンセントに直接差し込んだ小型地震計を、ボランティアや企業の建物に設置する手法を開発した。2021年に神奈川県座間地区で10台、2022年に首都圏で50台をそれぞれ約半年間、ボランティアの一般家屋に設置する実験を行った。さらに、東京都西新宿にある48階建ての超高層ビルの1階から44階まで、成田国際空港の6階建てビルに設置した。これらの機器は、3成分の加速度記録と震度相当値を機器設置者に提供した。この結果、異なる階および同一フ階内で測定された震度相当値は、気象庁の震度とは異なるさまざまな値を示した。一般に高層階での値ほど大きくなった。さらに、地震後のアンケート調査によって、体感震度を収集し、計測震度と比較した。基本的に、体感震度と計測震度は調和的であったが、いくつかの重要な外れ値も得られた。実験前の仮説は、自宅に地震計を設置している人は、大きな震度の揺れを経験したときに、より揺れに敏感で、適切な防災行動をとるというものであった。しかし、この仮説は、実験中に強い揺れの地震なかったため、まだ明確には証明できなかった。