日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG39] 沿岸海洋生態系-1.水循環と陸海相互作用

2024年5月29日(水) 17:15 〜 18:45 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 6ホール)

コンビーナ:小森田 智大(熊本県立大学環境共生学部)、山田 誠(龍谷大学経済学部)、杉本 亮(福井県立大学海洋生物資源学部)、藤井 賢彦(東京大学大気海洋研究所)

17:15 〜 18:45

[ACG39-P02] 伊勢湾におけるラジウム核種の分布特性:陸水影響ツールとしての検討

*栃尾 唯一1、小林 智彦2杉本 亮1 (1.福井県立大学、2.三重県水産研究所)

陸域から沿岸域に供給される水には河川水と地下水の2種類の経路が存在している。さらに地下水には、陸域で涵養した淡水性地下水と海水が帯水層内に潜り込み再び海に放出される再循環性地下水の二つが存在している。特に再循環性地下水が沿岸域へ供給する物質量は多く、沿岸域の物質動態像を明らかにするうえで再循環地下水の役割が近年注目されている。陸域からの水・物質の流入評価をする際に、ラジウム同位体(223Ra,224Ra,226Ra,228Ra)が有効な溶存トレーサー物質として知られている。海水中に放出されたラジウム同位体は、生物・化学的作用の影響を受けず、保存的な挙動を示す。またその活性はそれぞれのラジウム同位体の半減期に依存して減少するが、それらの比は、それ自体がトレーサーとして利用できることに加え、半減期の違いを利用することでラジウムエイジ(≒水塊年齢)の算出も可能である。本研究では伊勢湾を調査対象域とし、2022年9月、10月および2023年5月、8月に伊勢湾の表層海水、流入する8河川および沿岸部の砂浜地下水を採取し、ラジウム同位体(223Ra、224Ra、226Ra、228Ra)を測定した。発表時には、ラジウムの分布特性やトレーサーとしての有用性について検討した結果を発表する。