日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG40] 海洋と大気の波動・渦・循環の力学

2024年5月29日(水) 17:15 〜 18:45 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 6ホール)

コンビーナ:大貫 陽平(九州大学 応用力学研究所)、久木 幸治(琉球大学)、杉本 憲彦(慶應義塾大学 法学部 日吉物理学教室)、松田 拓朗(北海道大学地球環境科学研究院)

17:15 〜 18:45

[ACG40-P05] 隠岐諸島及び浜田周辺におけるSWOT観測データの可視化及び精度検証

*有村 仁志1木田 新一郎2 (1.九州大学・総合理工学府・総合理工学専攻・地球環境理工学メジャー、2.九州大学・応用力学研究所)

キーワード:SWOT、海面高度、リモートセンシング

島根県隠岐諸島および浜田周辺における海面高度を、新世代海洋高度観測衛星SWOTから得られたデータを用いて解析し、可視化およびその精度検証をした。SWOT衛星は、合成開口レーダを用いて水面標高を二次元的に計測する衛星であり、海洋のみでなく沿岸域や河川などの陸水も高解像度で観測可能である。高頻度にデータが存在する2024年4月から7月の間、日本上空を通過する2軌道が交錯する隠岐諸島周辺に焦点をあて、SWOTで観測されたSSHと島根県浜田の験潮所で観測された海面高度データを比較した。隠岐諸島周辺の沖から沿岸までの広域の海面高度を可視化したところ、沿岸から180km付近の沖において中規模渦の発達が確認できた。また、全体的に夏に近づくにつれてSSHAが大きくなる傾向を捉えることができた。一方、SWOTの値は験潮所データと比べて、長期的な時間変化は似ているが、バイアスもあることがわかった。今後は、この結果に対して潮汐などの影響も考慮した解析を行い、より詳細な精度検証を行う予定である。