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[ACG45-02] 奥羽山脈風下にみられる山岳波の大振幅変動
キーワード:山岳波、乱気流
2020年2月1日の早朝に福島県郡山市付近ヘリコプター事故があった(詳細は航空事故調査報告書AA2024-1、運輸安全委員会)。この事例について気象庁非静力学モデルによって高解像度の気象シミュレーションを行った。同日は冬型の気圧配置により、東北地方では西風が卓越しており、奥羽山脈風下では顕著なハイドリックジャンプがみられた。水平解像度1kmのシミュレーションによれば事故現場付近で特に鉛直流が大きくなっている状況が再現された。さらに水平解像度を高め100mとした場合は、1分スケールでハイドリックジャンプの振幅が強くなるような変動がみられ、ヘリコプターの飛行高度では上昇・下降流は秒速10mを超えていた。このような大振幅の変動は著しい地上気圧の負偏差を伴っており、山岳風下の観測で変動が捕捉できる可能性がある。