17:15 〜 18:45
[G01-P04] 大正関東地震から100年.震源地域を舞台に100年後の暮らしを考える ―第22回地震火山地質こどもサマースクールin平塚の事例―
★招待講演
キーワード:大正関東地震、自然体験、平塚、地球科学、地震火山地質こどもサマースクール
地震火山地質こどもサマースクール(以下、「サマースクール」)は日本地質学会と日本火山学会、日本地質学会の3学会共同で開催している行事である。第22回は地震火山地質こどもサマースクールin平塚「海の恵みと地震のひみつ」と題して湘南平塚の海と大正関東地震をテーマに、2023年8月17日(木)から2023年8月18日(金)の二日間にわたって開催された。
2023年は1923年大正関東地震から100年であることから、開催場所は大正関東地震の震源域である相模湾に面した神奈川県平塚市を中心とする湘南地域とした。大正関東地震は相模湾内のプレート境界で発生した地震であり、将来にも同じ震源で地震が起こりうると予想されている。その一方で、プレート境界の地震が生む地形や地質が、その土地ならではの魅力にもつながっているという背景がある。本行事では、湘南地域の地形や地質と、その背景にある人の暮らし、まちづくり、防災などとの関わりについて理解を深めてもらうことを主な狙いとした。
サマースクールは、地球科学や自然体験に興味のある小学5年生から高校3年生までの児童生徒を対象としており、湘南地域だけではなく全国から50名以上の応募があった。その中から抽選で42名を選出し、実際にサマースクールに参加した児童生徒は、小学生15名、中学生18名、高校生4名の計37名(当日欠席5名)であった。また、今回のサマースクールでは、新規の人材育成を図る観点から学生スタッフをはじめとする若手人材を加えた総勢39名で運営にあたった。内訳は、3学会から研究者 13名(講師5名、運営スタッフ8名)、LOCとして26名(ひらつか防災まちづくりの会9名、平塚市役所職員2名、学生・学校教員15名))である。
子ども達は、研究者と共に、2日間にわたってフィールドワークや実験学習を通して、「①湘南の大地と海は,地震とかかわり、どうやってできた?」「②100年後の未来の湘南でどう遊び,どう暮らす?」という2つの謎について考えた。
子ども達は、6つの班に分かれ、景観の中に隠された地球の活動を探し、大地や風景の成り立ちについて探求した。1日目には、照ヶ崎では露頭・地形観察、湘南台では地形展望・地震観測所見学・露頭観察、土屋露頭では露頭観察を行った。また、フィールドワーク後は平塚市博物館の講堂で堆積実験・相模湾の海底地形実験・付加体実験の3種類の実験をおこなった。2日目には、漁港の施設見学と魚介類の試食、旧相模川橋脚の観察、平塚市役所災害対策本部で市の職員による講義を受講した。
2日間のフィールドワークや実験を通して、子どもたちは、景観の背景にある自然科学的な側面と、防災、まちづくり、そして人々の暮らしとの密接な関わりについて理解を深めていった。
そして、参加した子ども達は、サマースクール最終日にあたる2023年8月18日に「第22回地震火山地質こどもサマースクールin平塚フォーラム」、2023年9月30日には「日本地震学会&第22回地震火山地質こどもサマースクールジョイントフォーラムin国立科学博物館」にて発表を行った。子ども達の発表は、湘南の海と大地の成り立ちがプレートの境目であることと深く関係することの理解だけでなく、100年後の湘南で暮らすために日常に溶け込ませた防災を軸にした地震対策の提案、湘南の恵みを満喫するためのレジャープランの提案など、非常に独創的なアイデアが多く見られ、参加者一人一人が主体的に取り組んだ成果がみてとれた。
2024年度には8月7日から8月8日にかけて、徳島県三好市三好ジオパークエリアおよびその周辺にて「第23回地震火山地質こどもサマースクール吉野川大会」が開催される予定である。
2023年は1923年大正関東地震から100年であることから、開催場所は大正関東地震の震源域である相模湾に面した神奈川県平塚市を中心とする湘南地域とした。大正関東地震は相模湾内のプレート境界で発生した地震であり、将来にも同じ震源で地震が起こりうると予想されている。その一方で、プレート境界の地震が生む地形や地質が、その土地ならではの魅力にもつながっているという背景がある。本行事では、湘南地域の地形や地質と、その背景にある人の暮らし、まちづくり、防災などとの関わりについて理解を深めてもらうことを主な狙いとした。
サマースクールは、地球科学や自然体験に興味のある小学5年生から高校3年生までの児童生徒を対象としており、湘南地域だけではなく全国から50名以上の応募があった。その中から抽選で42名を選出し、実際にサマースクールに参加した児童生徒は、小学生15名、中学生18名、高校生4名の計37名(当日欠席5名)であった。また、今回のサマースクールでは、新規の人材育成を図る観点から学生スタッフをはじめとする若手人材を加えた総勢39名で運営にあたった。内訳は、3学会から研究者 13名(講師5名、運営スタッフ8名)、LOCとして26名(ひらつか防災まちづくりの会9名、平塚市役所職員2名、学生・学校教員15名))である。
子ども達は、研究者と共に、2日間にわたってフィールドワークや実験学習を通して、「①湘南の大地と海は,地震とかかわり、どうやってできた?」「②100年後の未来の湘南でどう遊び,どう暮らす?」という2つの謎について考えた。
子ども達は、6つの班に分かれ、景観の中に隠された地球の活動を探し、大地や風景の成り立ちについて探求した。1日目には、照ヶ崎では露頭・地形観察、湘南台では地形展望・地震観測所見学・露頭観察、土屋露頭では露頭観察を行った。また、フィールドワーク後は平塚市博物館の講堂で堆積実験・相模湾の海底地形実験・付加体実験の3種類の実験をおこなった。2日目には、漁港の施設見学と魚介類の試食、旧相模川橋脚の観察、平塚市役所災害対策本部で市の職員による講義を受講した。
2日間のフィールドワークや実験を通して、子どもたちは、景観の背景にある自然科学的な側面と、防災、まちづくり、そして人々の暮らしとの密接な関わりについて理解を深めていった。
そして、参加した子ども達は、サマースクール最終日にあたる2023年8月18日に「第22回地震火山地質こどもサマースクールin平塚フォーラム」、2023年9月30日には「日本地震学会&第22回地震火山地質こどもサマースクールジョイントフォーラムin国立科学博物館」にて発表を行った。子ども達の発表は、湘南の海と大地の成り立ちがプレートの境目であることと深く関係することの理解だけでなく、100年後の湘南で暮らすために日常に溶け込ませた防災を軸にした地震対策の提案、湘南の恵みを満喫するためのレジャープランの提案など、非常に独創的なアイデアが多く見られ、参加者一人一人が主体的に取り組んだ成果がみてとれた。
2024年度には8月7日から8月8日にかけて、徳島県三好市三好ジオパークエリアおよびその周辺にて「第23回地震火山地質こどもサマースクール吉野川大会」が開催される予定である。