日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-CG 地球人間圏科学複合領域・一般

[H-CG21] Monitoring the Comprehensive Nuclear-Test-Ban Treaty: Status, operations, and scientific application

2024年5月27日(月) 17:15 〜 18:45 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 6ホール)

コンビーナ:Metz Dirk(Preparatory Commission for the Comprehensive Nuclear-Test-Ban Treaty Organization)、古野 朗子(日本原子力研究開発機構)、松本 浩幸(国立研究開発法人海洋研究開発機構)、乙津 孝之(一般財団法人 日本気象協会)

17:15 〜 18:45

[HCG21-P03] 日本国内の希ガス観測網で観測されたXe-135の発生源推定

*古野 朗子1、舘岡 永憲2山本 洋一1栗原 寿幸1冨田 豊1 (1.日本原子力研究開発機構、2.東日本技術研究所)

キーワード:CTBT、希ガス共同観測プロジェクト、大気拡散、発生源推定

我々のチームは、CTBT国際監視システムの高崎放射性核種監視観測所の運営管理、およびCTBTと共同で実施している希ガス測定プロジェクトの観測装置の管理をしている。これらの観測点では、放射性キセノンが不定期かつ頻繁に観測されており、核実験の探知を確実にするためには、放出源を明らかにすることが非常に重要である。4つのCTBTの監視対象核種Xe-133、Xe-131m、Xe-133m、Xe-135のうち最も検出頻度が高いのはXe-133であるが、半減期が5.2日のため、気象条件によっては東アジアだけでなく欧州等の原子力施設も発生源の候補となり、特定が難しい。一方Xe-135は検出頻度が低いが、半減期が9.1時間と短いため、発生源の特定が比較的狭い範囲に限られる。2年前の本会議では、2021年に観測されたXe-135の一例を対象とした放出源推定を試みた。本発表では、現在までのXe-135検出事象に焦点を当て、日本における放射性希ガスのバックグラウンドに影響を与える可能性のある放出源について議論する。