日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-CG 地球人間圏科学複合領域・一般

[H-CG22] 気候変動への適応とその社会実装

2024年5月26日(日) 17:15 〜 18:45 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 6ホール)

コンビーナ:山野 博哉(国立環境研究所)、石川 洋一(海洋研究開発機構)、大楽 浩司(筑波大学)、田村 誠(茨城大学地球・地域環境共創機構)

17:15 〜 18:45

[HCG22-P03] 日本のおける気候変動による太陽光発電ポテンシャル評価

*正林 奈倫1大楽 浩司1 (1.筑波大学)

キーワード:気候変動、太陽光発電、再生可能エネルギー

2015年に採択されたパリ協定によって世界共通の目標として、産業革命時と比較して気温上昇を2℃以内に抑え1.5℃に抑える努力を追求することが決定された。それを受け、日本のは2050年にカーボンニュートラルを達成することを目標として捧げた。そこで、二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーの重要性が近年高まっている。その中でも、個人としての導入が容易であり、災害時の分散型エネルギー源として特に太陽光発電が注目されている。しかし、太陽光発電の発電量は太陽光パネル設置地点の気候に依存する。そのため、気候変動によって脆弱なエネルギー源となってしまうことが懸念されている。我々は、将来の気候を予測する全球気候予測モデルと、太陽光発電の発電量と気候の影響を示す太陽光発電ポテンシャルを組み合わせることで、気候変動が太陽光発電にどのような影響を及ぼすのかを評価した。結果、今世紀中盤、今世紀末いずれも、関東地方と北海道地方の一部の地域で太陽光発電ポテンシャルが減少し、他の地域、特に中国地方で増加することがわかった。日本全体で領域平均を求めると、気候変動は、太陽光は積んでんポテンシャルに対してポジティブな影響を与えることがわかった。今後は、時系列に対する平均値の変化だけでなく、日変動や年変動などの発電量変動にも注目して評価する必要があるだろう。