日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-GG 地理学

[H-GG02] 自然資源・環境に関する地球科学と社会科学の対話

2024年5月26日(日) 09:00 〜 10:15 102 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:上田 元(一橋大学・大学院社会学研究科)、大月 義徳(東北大学大学院理学研究科地学専攻環境地理学講座)、古市 剛久(森林総合研究所)、佐々木 達(法政大学)、座長:大月 義徳(東北大学大学院理学研究科地学専攻環境地理学講座)、上田 元(一橋大学・大学院社会学研究科)、古市 剛久(森林総合研究所)


09:45 〜 10:00

[HGG02-04] ベトナム北部サパにおける棚田の拡大要因とその持続性

★招待講演

*関根 良平1、磯田 弦1 (1.東北大学)

キーワード:棚田の持続性、観光地化、ラオカイ省サパ、ベトナム

ベトナムはアジア地域おいて堅調な経済成長を続けてきたが、そのことは一方ではグローバリゼーションに包摂されることを意味しており、国民レベルでは在来型の農業生産からの転換や生活様式の現代化といった変容を迫られてきたということができる。そうしたなかで、ベトナム北部のサパ(ラオカイ省)のモン族やザオ族などの少数民族は、山岳地帯に居住するにもかかわらず、1980年代以降も年率3%人口増加をみせ、そして2010年代以降も山岳地域において棚田を増やし続けている。この報告では、現地における棚田の拡大の状況を明らかにするとともに、なぜ彼らは棚田を増やし続けるのか、その棚田は環境や経済の点からみた持続的について検討する。